その9:木曜日はお土産探し
ヨーロッパの店は、レストランや一部の『夜のお店』を除けば、総じて店仕舞いが早い。週末は開店しない、という店も多い。
アムステルダムとて、ご多分に漏れなかった。退社してホテルに帰る頃には、大概の店のシャッターが降りている。しかもフリーで過ごせる週末はドイツ行きに使うことにしている。
『ヤバい』、と、真面目に思った。
『ヤバい、土産が買えない……!』
会社の友人達は、別に土産をゲット出来なくても不満を言うような人達では断じてないが、私が土産を渡したかったのだ。
仕事でまともに観光の出来なかったから、せめてお土産くらいはゲットしたい、という思いもあった。
それでも、店が閉まっている以上、空港で物色するしかないのか、と半ば諦めかけたのだが……
ありがたいことに、例外が設けられていたのだ。
それが、ショッピングデイと呼ばれる木曜日だった。
普段18時か、遅くとも19時には閉まってしまう店を、この日だけは21時まで開けてくれるのだ。
本当は、1回目の木曜日に、ドイツ行きのチケットを入手するついでに土産物も見たかったのだが、チケット購入に時間を取られてしまい、満足に土産物を見る時間がなかったのは前述したとおりである。
というわけで、出張期間中2度目の木曜日。
ちょっとだけ、いつもより早めに退社させてもらって、トラムでホテルを通り過ぎてそのまま市の中心部へと向かった。
目当ては勿論友人他への土産物ゲットである。大物(つまり、会社のみんなでつまめるお菓子類)は帰りにアムステルダム・スキポール空港の免税店で買うつもりでいたから、この日のメインは個人的に渡したい人達への『小物』と、自分のちょっとした買い物である。
その際、ついでに、観光できなかったのだからせめてダム広場と王宮ぐらいは見ようと思っていた。
だが、しかし・・・。
ダム広場は狭かった。そして王宮も、あまり『王宮』らしくなくて、ちょっと『拍子抜け』。
結局お土産と、その日の夕食だけゲットしてホテルに帰ったのであった。
そうそう、食事といえば。
アムステルダムでまずはずれないのがインドネシア料理だそうな。実際私も1件入ってみたが、スパイスがきいて結構美味だった。その他の料理にしても、人からちょこちょこ情報を得ていたのでそれほどはずれはなかったなぁ。
一番美味しかったのが、支社長に連れていって頂いたフレンチレストラン。
郊外にあって、車がないと不便なのが難点と言えば難点だし、値段は高いのだが、高いだけのことはあって、ホントに美味!
連れていって頂いたので場所も覚えてないのだが、店の名前は『Jager
Huis -- ヤーヘル・フイス --
』といいます。一応、参考までに。
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その10:風車の国に別れを告げて
さて、いよいよ帰国の日である。
帰国便は19時30分発のJAL便。ホテルのチェックアウトは11時だ。
さて、ここからが笑い話。
朝9時、ホテルに支社長が車でお迎えに来てくれてから出発時刻まで、まあ出発の2時間前には空港にいたい、というのを除外して考えても、約8時間ある。
その間、私が何をしていたかというと・・・仕事(苦笑)。
「空港まで約30分みて・・・じゃ、5時頃出ればいいか」というチーフと支社長のお言葉通り、きっちり5時までお仕事していたのである(苦笑)。
まあ、「どう、あと1週間くらいこっちにいない?」などと言われてもいたのだから、予定通りに帰国出来ただけよかったけれど(笑)。(ちなみに、本当だったら私より先に帰国する予定だった私の上司は、アムステルダムでの仕事があまりに大変なので、滞在期間が1週間ほど延びてしまったのであった。)
帰国便での映画は、『仮面の男』。
当時日本ではまだ未公開だったので、またしても、ちょっと得した気分になった(笑)。
しかし・・・詳しい感想は避けるが、「さすが、アメリカ映画。奥が深くない(^^;)」。
なんか、ディカプリオを見せたいがための映画だったような・・・。
長髪のディカプリオはまるで女の子のようでした(^^;;;)。
ホントに「お仕事」主体で、おまけにただ1度の週末をドイツ行きに使ったこともあり、アムステルダム市内を観光することがほとんどできなかったのが残念である。
なにしろ、運河クルーズは18時まで、ファン=ゴッホ美術館や国立博物館は開館が17時まで、アンネ=フランクの隠れ家も19時まで。
観光しろってのが無理だろう(涙)。 なので、オフィスのオランダ人社員がお別れのときに私に言った。
「今度はもっとゆっくりいらっしゃい。そしたらアムステルダムを案内してあげるから」
ありがたかった。本当にありがたかったけど、でも・・・それって、『今度はもっと長く出張にいらっしゃい』ってことになるのでは・・・(笑)。
まあ、私の担当している仕事を鑑みるに、再度のオランダ出張というの大いにはありえることではあるのだが。
というわけで、この出張報告、ひょっとしたら、いつか、『第2弾』なんてのが作成されるかもしれません(^^;)。
期待は・・・しないようにっ!(笑)
というところで、「化け狐の出張報告」は終わりにいたします。
ではでは皆様。長い文にお付き合い頂きましてありがとうございましたm(_
_)m
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