YMS-17 プロトタイプガルバルディ
(PROTOTYPE GALBALDY)
MS-06F、MS-09Rに継ぐ宇宙用主力MSは、ジオニック社のYMS-14ゲルググとツィマッド社のYMS-15ギャンが競作された結果、ゲルググに決定した。ギャンは高い運動性と白兵戦能力に加え、無類の扱い易さを誇っていたが、コストと運用面からゲルググに敗れたのである。
ツィマッド社がペズン計画で完成させたフィールドモーター駆動は、コンパクトで高い出力を持っており、コスト以外のあらゆる面で流体パルスシステムに勝っていた。またコストの高さも当時のジオンの生産体制が構造的に流体パルスシステムにシフトしてことによるものであり、現に連邦製のMSは当初から全てフィールドモーター駆動を採用して、成果を挙げつつあった。
一方、流体パルスシステムを採用していたゲルググは、ライバルとされていた連邦のRX-78をはるかに超えるボリュームの重MSとなっていた。これ以上の高性能化は機体サイズの更なる大型化を意味し、様々な面で問題が噴出するのは明らかである。ザク以来の流体パルスシステムはここにきて限界に達しており、開発・生産体制におけるフィールドモーターへの移行はジオンににとって避けられないものとなっていた。
ジオンでもツィマッド社を中心にフィールドモーター研究が進められており、それはYMS-15ギャンで一応の完成を見たといえるが、汎用主力MSとしての実動性・有用性には至っていなかった。こうした経緯から開発されたのがガルバルディである。開発コンセプトは純粋な白兵戦用MSとして自らその可能性を封殺してしまったギャンの反省を受け、汎用性の高い後継機を目指すものであった。
実際の開発は、ギャンの欠点をゲルググで補う形で進められ、結果としてガルバルディは、ギャンとゲルググを足して2で割ったようなMSとなっていく。もっともそれは否定的な意味ではなく、少なくとも開発当初はギャンもゲルググも凌駕する究極のMSが目指されていたのである。高い運動性・格闘能力、クセのない操縦性をギャンから、高い火力・攻撃力と機動力をゲルググから受け継ごうとしたのである。
試作機はツィマッド社によって完成した。テストの結果も良好で、さっそく量産に向けてのマイナーチェンジが始められたが、ここで開発は一旦中断してしまう。ここに来てフィールドモーター駆動やマグネットコーティング技術に遅れをとっていたジオニック社が開発に参加してきたからである。これによって開発チームは混乱し、その結果誕生したガルバルディαは失敗作に終わっている。
プロトタイプガルバルディの武装にはビームライフル、ビームサーベル、シールドが用意されている。ビームライフル、シールドはゲルググのものを流用しているが、ビームサーベルはツィマッド社製の新開発のものがテストされた。
YMS-17 プロトタイプガルバルディ
全 高 | ? m | 自重量 | 41.7t | 総出力 | kw | センサー
有効半径 |
? m |
頭頂高 | 18.4m | 総重量 | ? t | 総推力 | ? t |
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