MS-06G 陸戦用ザク改修型
(ZAKU U)
宇宙空間ではその高い機動力で無敵を誇ったMSも、地上では鈍重な通常兵器と変りがなかった。このMSの地上での移動能力の問題は深刻で、早速ザクをベースに研究が進められた。このG型はそうした試行錯誤の中で生まれたMSである。
改修のポイントは背部ランドセルだけでなく脚部にも推進機を設置することと、地上で特に被害の多かった部分の装甲を強化する、この2点であった。しかし脚部の推進機については、同時期に開発が進んでいたMS-06Dディザートザクにも同様の改良が加えられることになったため、そちらのプランへ統合という形でこの開発は中止されている。
たった1機のみ作られた試作機は脚部に設置した推進機が重量の割に出力不足で、通常のJ型ザクよりも機動力が劣るという代物だった。装甲の強化もこの低機動性に拍車をかけたとされ、外見は後に完成するMS-07Bグフよりも太目のフォルムであったという。
結局ろくなテストも行われず開発が中止された後は長らく倉庫に眠っていたが、大戦末期には実戦に参加したと言われている。この試作機が前線で役に立ったのかどうかは不明だが、おそらく悪化した戦局の中で数合わせのための強引な出撃であったと思われる。
MS-06G型は明らかな失敗作であったが、背部だけでなく脚部にも推進機を設置するというコンセプトはその後開発された殆どのMSが採用している。地上用MSにおいてはそれでも十分な機動力を得られなかったが、熱核ジェットによるホバー走行で高速移動を可能としたMS-09ドムシリーズはある程度この問題を解決したと言える。
全 高 | 17.5m | 自重量 | ? t | 総出力 | ? kw | 地上速度 | ? km/h |
頭頂高 | 17.5m | 総重量 | ? t | 総推力 | ? t |
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