MSM-04 量産型アッガイ

(ACGUY)


ゴッグよりも低コストのMSを目指して開発されたアッガイは、出力とコストの問題をザクのジェネレーターを2基搭載することによって解決した。その結果予想外のステルス性を持つに至り、量産機は偵察・隠密作戦用MSという方向で進められた。こうして完成したのが量産型アッガイである。

全体の装甲に電波吸着剤などが塗布された他、防御力よりも機動性が重視された設計となっている。機体形状も考慮されており、センサー上は鯨と見分けがつかなかったという。

しかし懸案だった熱核水流ジェットエンジンは難航し、けっきょく推進機には熱核ロケットが採用されている。これによって水陸両用機としての使用は可能になったが、他の機種に比べて航続距離・水中での機動力に問題を残すこととなった。

ゴッグや後のズゴックは、水中に限定するとMSの常識を上回る移動範囲を持っていたが、アッガイは母艦との連携が欠かせなくなっているしかしその分、地上では軽快な機動力を誇っており、ジャンプしながら移動することも可能であった。

アッガイはズゴックより後に開発がスタートしたものの、特に新しい技術を必要としなかった分早く完成し、MSM-04の番号を正式に与えられた。機体色も焦げ茶を主体に、湿地での視認性が低いものとなっている。アッガイはその高いステルス性を活かし、多くの戦果を挙げた佳作機と言えよう。またアッガイは複座機として使用可能で、他の水陸両用MSの訓練機としても使用された。

アッガイのエピソードとして最も有名なのは、0079年11月30日に行われたジャブロー攻略戦での活躍であろう。シャア・アズナブル大佐率いるアッガイ部隊はそれまで発見できなかったジャブローへの入り口から基地内部に侵入し、MS生産工場への破壊工作を行った。

結果として作戦は失敗したものの、アッガイのステルス性が証明された作戦と言える。なお、作戦に参加したジオン兵は大佐を除く全てが特殊工作員であり、コードネーム以外の一切が不明である。「赤鼻」というコードネームの兵士がよく知られているが、彼もジャブロー内の戦闘で戦死している。

アッガイの武装は右腕にグレネードランチャー、頭部に105mmバルカンを4門装備する他、多くの水陸両用MSと同じようにフレキシブルアームとアイアンネイルを装備していた。火力面では他の水陸両用MSに見劣りするが、運用目的を考えれば十分と言えよう。出力上は問題なかったが、機体の性格上ビーム砲の搭載は見送られている。


MSM-04 アッガイ

全 高 19.2m 自重量 91.6t 総出力 1870kw 水中速度 53.0kt
頭頂高 19.2m 総重量 129.0t 総推力 109.6t


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