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メロンの里夕張めざして (10/14 その弐)


笏湖を後にし、夕張へ車を向ける。メロンの季節からははずれたけれど、きっと売っているだろう。どこをどう間違えたか、新千歳空港へ逆戻りしてしまいUターンして出直し。お昼近く、お腹がすいてきたので丁度通りかかったセブンイレブンで昼食を購入し駐車場で食べた。旅行、しかも北海道にきたのにコンビニ弁当という味気ない第一食目。コンビニの前に大型の米自動販売機を発見。北海道産は”ほしのゆめ”と”きらら397”。きらら397は食べたことがあるけれど、ほしのゆめは初めてきいた銘柄だなぁ。


までの道は信号がほとんどなく、藁の転がっている畑が続く。さて4年?いや5年振りに運転してみるか。車の運転は好きではないが、たまに運転しておかないと正真正銘のペーパードライバーになってしまう。車両感覚はそれほど狂っていないようだ。なんといっても前後に車はいないし、信号はないし、まっすぐいけばいいだけだからブレーキも踏まなくて済むしウィンカーも触らなくていい。気がつくとスピードがでていて、危ない危ない。はじめての信号、赤だ、前に車もいる、止まらなくては。非常に緊張。無事信号をやり過ごし発進だ。あれ?アクセルがない!?そんなわけない、変なところで緊張したため混乱している私。ずいぶん前のことになるけれど、最初で最後の私の車はマニュアルだったなぁ。もうぜったい車なんて買わないもん、あんな金喰い虫。おーしまさんは車が欲しいらしいが、駐車場代がバカ高いから引っ越さなくちゃ絶対買えない。


市内へはいった。メロン直売所、発見。やってないじゃな〜い。やっぱり季節はずれなんだ。セブンイレブンで買ったガイドによると、ここは”幸せの黄色いハンカチ”の舞台となったところで記念館があるらしい。あとは炭鉱の町ということで石炭博物館が。午後3時半を過ぎていて閉館まで間もないので石炭博物館を選択し行ってみることにした。石炭博物館は石炭の歴史村内にあり、テーマパーク内の一施設だった。閉園間近ということもあってか入って大丈夫なんだろうかと心配になるほど閑散としている。駐車場にも数台の車があるだけだし、チケット売り場の窓口にはカーテンがおりている。
ルビスがいた。ラスベガス万才、なんとも場違いな看板。最初おーしまさんが”ラスベガスまんざい(漫才)”と読んだから、アメリカの漫才ってどんな漫才なのかなぁなんて馬鹿げた会話。よく見たら”ばんざい”、ただのゲームコーナーだった。ほかにも観覧車やジェットコースター、ロボット大科学館、子供向けのアニメ上映など何でもかんでも詰め込まれている。石炭の歴史村という名からはそんなものがあるとは想像つかない。石炭博物館へ直行し800円の入館料を払って博物館内部へ。


鉱の歴史や使われていた道具などが並べられたフロアーはかなり広く、その内容が専門的すぎてよくわからない。外と同じように何でもかんでも並べてあるのだ。もっと一般人にもわかるように重要なポイントだけを纏めてくれるとよかったのに、これじゃあ炭鉱で働いていたことのある人が懐かしむためにつくったようなもの。おーしまさんは運搬につかわれていたレールが展示されてあったのでかなり興味を示していたけれど。入館のときいわれたヘルメットをかぶる場所にやってきた。坑内体験コーナーだ。
レベーターで地下1000mへ。視覚効果でどんどん地下へ降りているように演出している。アナウンスの声も”これから地下1000mまで降下します。”という。ドアが開くとそこは暗くてカビ臭かった。係員のお兄さんにわたされたヘルメットを装着し奥へと進んだ。遠くから炭鉱を掘る音がしたり、採掘を再現するために人形が並んでいたり、かなり不気味だ。よくあるおばけ屋敷より怖いかもしれない。こんな暗くて狭いところで一日中働いていたら気が狂いそうだ。こんなふうに命懸けで働く人々がいたからこそ今の日本があるのだと思うと、坑夫の方々に感謝の気持ちが湧いてくるものだ。
0段ほどの階段を登ると地上にでた。わかっていたが、地下1000mではなかった。出口には本物の石炭が剥きだしになった崖が。まだまだこのあたりには石炭が眠っているのだ。こんな風にテーマパークのアトラクションになってしまうとウソくさくなってしまうのが残念だ。去年行った足尾銅山はそのままの廃虚が残っていて、説明の看板も再現した人形も何にもなかったけれど感慨深いものがあった。この夕張のどこかにもそんな場所が残っているのかもしれないが。
に腕が長い像だ。採炭救国坑夫の像。戦時中の物資が乏しいとき彫塑界初の試みで造られたコンクリートの坑夫の像は、型も何も無く、しかも一週間という短期間つくらなければならないという事情があったらしい。そう聞くと、それならそれなりに良く出来ていると思えてしまう。それとももしかして坑夫は職業柄、本当に腕が長かったのか?いや、それでもやっぱり長すぎる。振り返ると、博物館はかなり遠くに見える。炭坑探検でかなりの距離を歩いたってことか。前半の展示物はよくわからなかったが、探検の方は直接的でわかり易くかなり面白かった。きた甲斐があったよ。

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