YMS-18 プロトタイプケンプファー

(PROTOTYPE KANPFER)


独語で「闘士」を意味する名を冠するこのMSは、MSN-02を除くと公国軍の最終MSであり、これまでの汎用機とは違った目的で開発されている。これは今日では強襲用と分類される特殊機で、単独で敵基地に高速で突入し、全身に装備した火器を乱射した後、即座に戦域から離れるという一撃離脱戦法を行うMSである。コンセプトを同じくするMSとしてはペズンにて試験的に開発されたMS-11Jヤクトザクがあり、ペズン撤退戦の際一定の戦果を挙げている。ケンプファーはヤクトザクの直接の後継機ではなく、両者の開発史上の接点は確認できないが、悪化した戦局の中で開発者の発想がよく似たものとなってくるのも仕方のないことであろう。

MS-11Jは中型MSに分類されるMS-11Bアクトザクをベースにしていたため、火器搭載量や機動力に問題があった。しかしYMS-18ではこのために開発した強力なジェネレーターを新設計の機体に搭載しており、重武装・大推力の機体が目指された。完成した機体は全体に角張ったデザインで、ライトグリーンに塗装され、姿勢制御用のバーニアとともに大推力のスラスターを全身に配置していた。

そのおかげで従来のMSからは想像もできないような爆発的な推進力を持っておりMS-06Fのほぼ4倍の総推力を獲得している。しかし熱核ロケットを使用してはいるものの、推進剤の消費は激しく、戦闘持続時間は非常に短い。しかし強襲用MSとは元来こういうものであり、開発はむしろより高い推力を得る方向で進められた。

また武装の開発も行われ、主武装として専用ショットガンが用意された。これは作動が確実なスライドアクション式で、9発のルナ・チタニウム製金属球が入った00パックを発射する。これまでのMSの武装としてショットガンが使用されることは少なかったが(MS-07グフが使用した記録がある)、MS-18Eの強襲用という性格上、線の攻撃を行うマシンガンよりも、一撃で面の高い攻撃力を発揮するショットガンが必要とされたのである。

また一方でビーム兵器の使用も計画された。MS-14JGゲルググイェーガーが使用したビームマシンガンは、パルス状ビームを連続的に発射可能であった。開発陣はこれをベースにMS-18用へと改修しテストしたが、強力なビーム兵器の使用はジェネレーター出力を低下させ、爆発的な推進力を殺してしまった。そのためより強力なジェネレーターが必要とされ、MS-18Fでビーム兵器の使用が実現した。


YMS-18 プロトタイプケンプファー

全 高 ? m 自重量 ? t 総出力 ? kw センサー

有効半径

? m
頭頂高 ? m 総重量 ? t 総推力 ? t


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