MS-09RU リックドムU

(RICK DOM ZWEI)


暫定的ながら宇宙用主力MSとして開発・生産されたMS-09Rリックドムは、その重装甲・大火力を活かして期待以上の戦果を挙げ、一年戦争後期を暴れまわった。その後宇宙空間での戦闘能力をより向上させるために幾つかの改良が行われた。それは同時に統合整備計画(第2期生産計画)の一部に組み込まれ、操縦法式や可能な限りの部品に関して、他機種との共通化が行われた。

主な改修点はジェネレーター、スラスターのチューンナップ及び姿勢制御バーニアの増設による機動性の向上と、外装式プロペラントタンクの 装備による行動可能時間の延長である。これにより09Rに比べて200%以上の長い行動可能時間を獲得している。その他にも頭部モノアイの十字形スリットのカバーに球面ガラスを使用して死角を減らしたり、目くらまし用にしか使えなかった左胸部ビーム砲も出力向上によって近接攻撃に十分の威力を持つようになるなど、細かい改修がなされている。これらの改良は先に完成していたMS-14の新技術がフィードバックされたものであった。

こうして完成したMS-09RUは、旧来のMS-09Rと生産工程がそれほど変わらないため生産ラインをそのまま引き継ぐ形で量産化に着手された。ただ、それはもう大戦末期のことで、実戦参加した機体はごく少数である。量産計画では09Rの配備状況をそのまま引き継ぐ予定であったが、ほとんどが終戦に間に合わなかった様である。また、一部の特務部隊などがこの機種を優先的に使用していたとの情報もあるが、詳細は不明である。なお、同機はアクシズ戦役においてネオ・ジオンが開発したAMX-09ドライセンのベースとなっている。

主武装は改良型のジャイアント・バズーカで、形状と弾体が改良されて攻撃力が向上している。対艦攻撃にも有効な武装であった。その他にヒートサーベルやザク用のマシンガン、シュツルムファウストなどの使用ももちろん可能であった。


MS-09RU リックドムU

全 高 18.6m 自重量 45.6t 総出力 1219kw センサー

有効半径

5400m
頭頂高 18.6m 総重量 79.9t 総推力 110.0t


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