MS-06A ザクII初期生産型
(ZAKU II)
MS-05の運用テスト及びパイロットの育成と平行して、公国軍は更なる改良機の開発を急いだ。MSの基本的な構造概念はほぼ完成していたが、ミノフスキー粒子散布下における有視界戦闘に欠くことのできないモノアイの精度、ジェネレーターの出力、流体パルスシステム式アクチュエーターの出力など、実戦に投入するにはまだまだ性能向上をはからなければならないことが判ってきたからである。試作機はUC0077年8月にロールアウトし、MS-06AザクIIと呼称された。テストで結果は良好で、直ちに量産が決定している。
MS-04プロトタイプザクからMS-05ザクIへと移行する際、一旦機体内部に収納した動力パイプであったが、この06ザクIIでは再び一部を機外に露出させている。これは05から06へと改良が進んだ際の各部の出力上昇に対応したものだが、この一点に限れば明らかに防禦力の低下と言えよう。
しかし05による戦闘シミュレーションの結果から機体全体の装甲配分が再考されており、全身をくまなく重装甲で固めることは逆に非効率であると判断されていた。従ってこれは大きな問題とは言えない。ジェネレーター出力が増加した分、全体の装甲と機動力を同時に強化することが可能となったので、総合評価では06Aの方が優れているし、何よりMSの真価ははその高い機動力にあるからである。勿論、最大装甲厚は06が05を上回っている。
MS-06Aは06シリーズの中で最も生産台数の多いF型とほぼ同じ形状をなしているが、両肩に05と同じ球状のアーマーを装備してるのが特徴である。武装はMS-05より破壊力の大きい120mmマシンガンと240mmバズーカ砲が用意された。
このMS-06Aに始まるザクIIシリーズは開戦当初の主力であり、改良を重ねながら一年戦争を通じて活躍した名機である。生産台数も大戦を通じて最も多く、MSの代名詞と言っても過言ではないだろう。一般に「ザク」と言えばMS-05ザクIではなく、この06ザクIIを指すこともそれを証明している。これらは単に06シリーズが最初に活躍したMSだから、というだけでなく、その汎用性の高さや優れた設計思想が後に開発されたMSのよきテキストとなり、永く活かされて行ったからに他ならない。
MS-06A ザクII初期生産型
全 高 | 17.5m | 自重量 | ? t | 総出力 | ? t | センサー
有効半径 |
3200m |
頭頂高 | 17.5m | 総重量 | ? t | 総出力 | ? t |
宇宙用モビルスーツに戻る
MS-05へ戻る
MS-06Cへ進む