MS-09F/TROP ドム・トローペン
(DOM TROPEM)
画期的なホバー浮上による高速移動で大戦後期を暴れまわったドムだが、その後も改良が続けられていた。宇宙用に推進系を熱核ロケットに換装したリックドムは大成功を収め、そのフィードバックからドム・フュンフが完成した。ドム・フュンフはそれまで推進に使用していた化学燃料ロケットを廃し、浮上と推進の全てを熱核ジェットで行うことで航続距離を増大させている。
しかしアフリカ戦線を中心とする熱帯での運用には全く問題がないという訳にはいかなかった。旧来のMS-09にはこれに対応したMS-09Dがあったが、これは熱帯仕様オプションを追加装備させただけのものであり、十分な成果を挙げたとは言い難かった。
そこでドム・フュンフをベースに熱帯向けの改良が加えられることとなった。この改良では特に砂漠での運用を考慮されている。宇宙用のリックドムをベースにしたドム・フュンフの冷却は地上用としてもかなり優秀なものであり、改良は防塵面を中心に行われている。脚部のインテークやスラスターには大型のダスト・フィルターが取り付けられているほか、各関節に施された防塵処理も強化された。また、ホバー能力自体も強化されている。
これはドム・トローペンと呼ばれ、アフリカを中心とした熱帯に配備される予定であった。しかし大戦末期のことであり、実際にどの程度配備されていたかはわかっていない。むしろ戦後のゲリラ活動などで多く使用されたようである。こうした機体には現地改造されたものも多く、工場出荷時の正式な状態を知るのは現在では困難である。
ドム・トローペンの武装はドム・フュンフに準じ、ラケーテン・バズとヒートサーベルが主流である。その他ザクやドム用の武装ももちろん使用可能であったが、使用された時期から特にMMP-80型90mmマシンガンが多用されていた。
MS-09F/TROP ドム・トローペン
全 高 | ? m | 自重量 | 44.8t | 総出力 | 1199kw | 地上速度 | ? km/h |
頭頂高 | 18.5m | 総重量 | 79.0t | 総推力 | ? t | 180°姿勢変換 | 2.1sec |
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