●日本フィルハーモニー交響楽団定期演奏会
2000年4月28日(金)19:00/サントリーホール
指揮=ルカーチ・エルヴィン
ピアノ=及川浩治/有森直樹
打楽器=森 茂/福島喜裕
(プログラム)
モーツァルト :交響曲第39番 変ホ長調
−休憩−
バルトーク :2台のピアノと打楽器のための協奏曲
ラヴェル :「ダフニスとクロエ」第2組曲
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モーツァルトの39番の冒頭は普通に演奏される様子とは違っていた。ベートーヴェンの皇帝のようにハーモニーを長く引っ張るような感じ。逆にティンパニは歯切れのよい連打でクローズアップ。とても立派な冒頭から始まり、演奏は早くもモーツァルトの調和をサウンドさせて行く。
バルトークの2台のピアノと打楽器のコンチェルトもユニークな作品で、指揮台の左右を挟むようにピアノが配置され、また指揮台の正面左右に9種類のパーカッションがずらりと整列。かなりダイナミックな曲かなと想像したが、とてもデリケートな響の作品だった。特に第3楽章の鉄琴が奏でるキラキラと輝くサウンドとピアノの妙が見事。
ダフニスとクロエは言わずと知れた名曲。今回は20分足らずの組曲のためか、充足感は今一つといったところ。しかし今日の演奏で最もオーケストラらしい演奏はこのダフニスであった。さて今日からGW休暇に入ったが、明日からはベルリン入りして「魔笛」を見る。