●東京交響楽団演奏会
2000年4月22日(土)18:00/東京オペラシティコンサートホール
秋山和慶(指揮)
イェルク・デームス(ピアノ)
深山尚久(コンサートマスター)
(プログラム)
ヘンデル :合奏協奏曲第12番ロ短調作品6−12
モーツァルト :ピアノ協奏曲第21番ハ長調K.467
ベートーヴェン:交響曲第5番ハ短調作品67「運命」
グリーグ :悲しみの旋律(アンコール)
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いまさらのことながら、ここのホールは1階後方でも音が良く伝わってくる。ステージまでかなりの距離だが、ソロ・ヴァイオリンが十分な音圧で伝わってきた。ただ難点は後方からの反響が強すぎて、響きが平面的になってしまう。最初の合奏協奏曲では弦の響きは充実しているものの、もっと柔らかさが欲しいと思った。
デームス氏はコンスタントに演奏会に出演されるが、毎回素晴らしい演奏を聞かせてくれる。今日のモーツァルトも極上のピアノで、沸き立つ会場に答えてアンコールまで演奏された。さてベートーヴェンの交響曲は今月始めにアントルモン&オランダ室内の素晴らしい4番を聴いているので、素晴らしい5番を期待していたが、秋山氏はいつもながら堅実でオーソドックスな演奏であった。エキサイティングさや奇抜さとは無縁であるが、堂々とした音楽運びだったと思う。