●サントリーホールBACH2000
 鈴木雅明オルガンリサイタルT
 2000年3月26日(日)14:00/サントリーホール
(演奏)
 オルガン  :鈴木雅明
 合唱    :バッハ・コレギウム・ジャパン
 ポジティフ・オルガン:大塚直哉
(プログラム)
 J.S.バッハ:オルガン・ミサ「クラヴィーア練習曲集」第3巻から
  プレリュード 変ホ長調BWV552/1
  「キリエ、永遠の父なる神よ」bwv669
  「キリストよ、世の人すべての慰め」BWV670
  「キリエ、聖霊なる神よ」BWV671
  「いと高きところには神にのみ栄光あれ」BWV676
  「これぞ聖なる十戒」BWV678
  「われらみな一なる神を信ず」BWV680
  「天にましますわれらの父よ」BWV682
  「われらの主キリスト、ヨルダンの川に来たり」BWV684
  「深き淵より、われ汝に呼ばわる」BWV686
  「われらの救い主なるイエス・キリストは」BWV688
  四つのデュエットBWV802−805
  フーガ変ホ長調BWV552/2
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サントリーホールのBACH2000シリーズの最初のコンサートはオルガン・ミサ。この曲を聴くのは始めてだが、いくつかの曲は断片的に聴いたことがある。さすがにミサという形式だと変化に富んでいて、普段あまり聴かないバッハのオルガン曲よりも親近感を感じる。

鈴木氏はオルガン席で演奏するのだが、ステージにはもう一台のオルガンが置かれ、大塚氏により演奏された。ちょうど大オルガンと合唱+小オルガンの対比が見事で、とにかく大オルガンの雄大で深い音楽と合唱による敬虔なコラールが聞き物。

オルガンにはかなり魅力的なメロディも散りばめられていて、音楽的にじっくりと聴けましたし、ソプラノ2名、アルト2名、テノール2名、バス2名の小人数のコラールがとても透明なヴォーカルアンサンブルを聞かせてくれた。あらためてBCJの合唱の上手さを実感。約90分の大作があまり大作と感じさせないで、時間を経つのを忘れるほど聴きこめる演奏だった。


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