●ガレリア座第10回公演
オッフェンバック作曲 喜歌劇『天国と地獄』全2幕
2000年3月12日14:00/ルネこだいら大ホール
(キャスト)
指揮 :野町琢爾
演出 :八木原良貴
ジュピター :北 教之
ジュノー :杉浦 まり
ディアナ :小柴 亜希子
ミネルヴァ :笠松 知恵子
ヴィーナス :眞本 靖子
キューピッド :藤井 明子
マーキュリー :木室 陽一
モルフェウス :小宮山 弘樹
マルス :山崎 大作
アリステウス :丹下 知浩
ハンス・スティクス:青木 亮
エウリディーチェ :大林 弘子
オルフェウス :釜田 雄介
世論 :舘田 美穂
ガレリア座管弦楽団/合唱団/バレエ団
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ガレリア座はアマチュアで手作りのオペラをというコンセプトで活躍しているそうで、その公演を今日はじめて見た。内容はとても面白いもので、オッフェンバックの「天国と地獄」をプロに匹敵するかと思われるほどのパフォーマンスで楽しめるとは驚いた。
そもそも「天国と地獄」は、オッフェンバックが有名な「オルフェウスとエウリディーチェ」を徹底的なパロディに仕上げたオペレッタ。音楽も優れもので、カンカン踊りなどとにかく演出するには色んな切り口が出来そうな題材である。もともとガレリア座とはでしゃばり個性の人達が集まっているそうで、てんでバラバラに舞台になるのかとも危惧されたが、実に上手くまとめられていた。
舞台はアマチュアにしてはかなりお金が掛かっているようで、シンプルな舞台装置ながらも、照明効果や、人物の配置、流れといったものまで木目細かな配慮がされている。とてもアマチュアとは思えないほど。それになんといってもオッフェンバックの開放的なドタバタが現代風アレンジに仕上がっていて見ていて飽きがこない面白さ。コンサートマスター嬢も華麗な衣装をまとい、ステージに上がってソロを聴かせたり、第2幕の地獄で留守番しているハンス氏が客席で芝居をするなど客席との一体感は抜群だ。
衣装もバロックオペラを中心に流行っているアヴァンギャルド系に統一し、バレエあり、コメディありと、とにかく我を忘れて楽しませてくれるのが立派である。音楽も小編成ながら大いに盛り上った。なおガレリア座の公式ホームページができたとのこと。
http://gonow.to/teatro-alla-galleria