●藤原歌劇団ニューイヤーオペラ『ルチア』
2000年1月16日(日)15:00/オーチャードホール
指揮:ステファノ・ランザーニ
演出:ヘニング・ブロックハウス
美術:ヨゼフ・スヴォボダ
ルチア :ヴァレリア・エスポージト
エドガルド :ダリオ・ボロンテ
エンリーコ :ロベルト・セルヴィレ
ライモンド :久保田真澄
アルトゥーロ:角田和弘
アリーサ :森山京子
ノルマンノ :市川和彦
合唱 :藤原歌劇団合唱部
管弦楽 :東京フィルハーモニー交響楽団
舞台協力 :マチェラータ音楽祭(オリジナルヴァージョン)
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マチェラータ音楽祭のルチア、しかもエスポージトが歌うと言うことで期待していた公演です。出来はかなりのもので、予想どおりエスポージトとボロンテの素晴らしい歌に感動。やはり最大の聞き物はエスポージトの狂乱の場。彼女の美しい歌声はリリックの極みであり、澄み切った美しさでのコロラトゥーラは最高でした。
もうひとつのポイントはマチェラータのプロダクションの美しい舞台。基本形は横幅一杯の壮大な階段と天井から吊るされたカーテン。このカーテンは前景を写すスクリーンになったり、透けて奥の舞台を見せたりするのに使われていました。特にルチアが最初に登場する場面では、登場人物とスクリーンに映し出された水辺の波がが重なり幻想的でした。それとハープ奏者も舞台で美しい音楽を奏でていたのが効果的。オーケストラの音楽もバランス良い響きで澄み切ったサウンドが良かった。