矢野顕子リサイタル(2000/6/20 秋川キララホール、6/21 鎌倉芸術館)

6月20、21日と久々に矢野顕子さんのライブの仕事をやれせてもらった。

一緒に仕事が出来る嬉しさと凄い緊張感みたいなものがあった。素晴らしい才能の持ち主で僕は毎回、矢野さんの仕事はワクワクされっぱなし。シンプルの中、音楽の奥の深さを感じる瞬間がたくさんあるから大好きです。

2ヶ月くらい前にマネージャーの鈍ベェこと永田さんから電話を貰った。いろいろあって矢野さんの仕事をしなくなってかなりの時間が経っていた。だからこそまた仕事が出来て嬉しさが倍増した。正直、もう仕事をするとは思ってなかったから、、、。

今回は矢野さんが以前から続けているピアノの弾き語りの「出前コンサート」の形態だった。僕にはそれがリサイタルと銘打ってあって違いが良く解らなかったが、とにかく僕のところに久々に矢野さんの仕事が来て、それが大好きなピアノの弾き語りだったから嬉しかった。

以前、仕事をさせてもらったピアノの弾き語りだけでレコーディングした「スーパーフォークソング」とそのライブでギターの大村憲司さんと二人だけで行われたライブツアーを今でも僕には大きな思い出として燦然と残ってる。音と音との空間、重なり合う音、そして曲を終えたときの余韻。凄かった。本当に良いライブツアーだった。ピアノと唄とギターだけのセッション。このリハーサルの為にニューヨークに行ったのをつい昨日のように思う。そして、亡くなった大村憲司さんが今も懐かしい。

今回、音響も懐かしい新居章夫さんだった。以前、矢野さんとの最後のツアーを一緒に回ったのが新居さんだったから余計だ。

「出前コンンサート」は通常、この新居さんが音響はもちろん、進行もそして照明チェックもしている。今回久々に新居さんと仕事が出来て二日間とても有意義な時間を過ごせた。いつもいつもだがピアノの音決めは本当に時間をかけて丹念に細かくチェックをして、良い音を創るのはとても勉強になる。山下洋輔さんの音響も担当してるので、やはりピアノの音創りに関しては第一人者だと思う。こだわりの凄さかな?見習わなくては。

矢野さんの「出前」形式のライブは曲順が決まってない。そして、リハーサルの進行も矢野さん任せである。僕は全体の仕切りと開場時間と開演時間を決めるくらいだ。まぁ、ピアノの位置と矢野さんの座る位置を決めて、見切り席(ピアノの陰で矢野さんが見えない席)を確認したり、注意事項の確認とかはするけど、、、。そんなものより良いライブがあるってのが大きい気がする。矢野さんのピアノの弾き語りは本当に素晴らしいから。

考えてみると矢野さんの仕事は7年振りだった。だから演奏した曲で知らない曲が多かった。それでも舞台の袖で僕は二日間とも最高の気分を味わえた。本当に最高でした。特に名盤「オーエスオーエス」からの僕の大好きな「Green fields」を聴けたのは至極幸せになりました。素直にありがとうございました。

そして、またいつか呼んでやって下さい。宜しくお願い致します。