MOON RIDERS '01 「六匹侍spring大行進」
2001年 4月15(日)福岡イムズ.16日(月)大阪梅田HEAT
BEAT.18日(水)Zepp Tokyo
今年結成25周年をむかえるライダーズ(鈴木慶一、岡田 徹、かしぶち哲郎、武川雅寛、白井良明、鈴木博文)のツアーをやった。自分達の作ったレーベルからの新譜を携えてのツアーだった。
昨年のライブは観たけど別の仕事で参加できなかった。自分が参加出来てたらもっと「何か」を変えてたんじゃないかと思いながら、、。
毎度ながら鈴木慶一氏と所属事務所の社長の浜崎 聖氏、鈴木慶一さんのマネージャーの野田美佐子さんとプランを一緒に考えた。毎回毎回この時が楽しい時間だ。
今回は福岡イムズ、梅田HEAT BEAT、Zepp Tokyoの三ヶ所でのライブだった。各会場の大きさが極端に違いながら、同じコンセプトでやれるものを考えた。
ツアーのチラシが紅白幕の前で酒盛りをしてる感じだった。これをヒントに「花見」にならないように気を配りながら紅白幕を使うことにした。舞台全体をメンバーを囲う感じで、高さは1200〜1500で客席から観て、両側をステージ前に出して囲む感じを出した。これだけではとてもハッピーなので「暗」を出すためにバックを考えた。通常、ステージの後ろは大黒と呼ばれる一面の黒い幕か白いスクリーンの様なホリゾント幕と呼ばれる幕が使われる。今回、その白い幕の前に黒い帯状の幕を5枚たらした。前半を大黒も閉じて黒一面の世界に紅白幕。中盤で大黒を開いて紅白幕と白黒の世界へ。「ハッピー」と「アンハッピー」、「明」と「暗」の世界だ。
ここまで出来ると慶一さんの世界が出来上がる。曲順も含めて進行案が出来ていく。やはりライブの始まり方は大事だ。M-1が「火の玉ボーイ」になると聞いて東京ではトーチを使うことにした。出来れば緞帳だったのだが、、。Zepp
Tokyoでは緞帳が無いので暗転幕を使った。客電が消え暗転の中で突然の火。そして幕が開くと手に灯を持った慶一さんが板付きでいる。日本では消防法の規制が多く裸火を持って動けない。本当は水油に火をつけて登場したかったのだが、、。
福岡、大阪を終えての打ち上げでいろいろ意見交換をした。良明さんからはお立ち台が欲しいと。それで慶一さんと確認しながら東京をどうするか話し合った。で、帰る時に慶一さんから「番傘無いかな?」と言われた。無ければ浅草に行って買ってくると。そして、今回のステージでは「お立ち台」は要らなく「切腹台」が必要なんだと。とにかく「和」を意識して行くんだと。はじめのコンセプトから「和」が大事で意識をそっちに向けていこうと。
東京では暗転幕の前に作られた「切腹台」に「番傘」が開かれていて、そこに一筋の灯が当たってるところから開場をした。そして、開演で客電が消え暗転になるとトーチに火が点き暗転幕が開くと舞台のセンターに灯を持った慶一さんが立っていて、徐々に盛り上がっていきメンバーが登場してM-1につながって行き、裸火の中で「火の玉ボーイ」を歌った。そして、M-2
の「酔いどれダンスミュージック和風Ver」の東京音頭の部分で番傘を見事に白井良明さんが見事な「見栄」を切った。この辺の底力的本番でのカッコ良さは流石だと思う。観ていても盛り上がってしまう。
一連の流れの中で盛り上がりの中、今回もコンセプトを見事に出してるのが素晴らしいと思った。
毎度ながらアンコールは凝っていた。「スカンピン」で静けさの中の力強さを出し「ウエディングソング
」で岡田 徹さんの唄で締める。そこでメンバーがずらってフロントに並ぶ。武川雅寛さんが右手で番傘を高々持ち上げ全員が決めのポーズ。「白波六人衆」の勢揃いなのである。ここで30秒間の「間」を。ここが圧巻で各会場の反応を感じて武川雅寛さんのヴァイオリンのソロで「ラム亭のママ」を。東京ではこの「間」で会場全体の拍手喝采になった。そして、再びトーチに火を点けたところで武川さんのヴァイオリンのソロ。そのソロに被ってあがた森魚さんのホタルの光が流れ出し、メンバーが一人ずつはけて行き、客電が明るくなって終演となった。
毎回、毎回、ライダーズのライブで鈴木慶一さんとの意見交換は楽しく、本番がとても楽しみになる。出来る限りで良いものを創りというコンセプトが大好きだ。そして、大人が見終わった後、そのライブについていろいろ語り合えるのが素晴らしいと思う。良いライブツアーだった。次回も注目!!
演奏曲目
火の玉ボーイ 酔いどれダンスミュージック和風Ver.〜東京音頭 (マスカット ココナツ バナナ メロン)
だるい人 イスタンブールマンボ 今すぐ君をぶっとばせ 月夜のドライブ (超C調)
Spanish Caravan Public Cemetery トラベシア 卒業 さよならは夜明けの夢に
アイスなぼくとアイアンなきみ ニットキャップマン外伝 ニットキャップマン
Sweet bitter candy トンピクレン子 あっ!何か聴こえる
pissism kissin' you till I die All you need is love スカーレットの誓い
スカンピン ウエディングソング ラム亭のママ〜ホタルの光(SE 1:37) 客だし[the last picnic at hanging rock]