松原敏春 作『流水橋』より
「さくら橋」
(演出:斎藤雅文)
戦後間もない東京・浅草。
大阪から上京して、
日本橋の呉服問屋「三杉」で女中奉公していた河村花は、
若旦那の三杉喬と恋に落ち、
お腹に喬の子を宿していた。
花は喬の言葉を信じ、
二人で共に人生を歩むために店の金を持ち出すが、
喬は昔の婚約者浅倉みゆきと駆け落ちしてしまう。
悲しみに暮れる花は、流れる水に身を任せられたらと、
隅田川に架かる橋のたもとで川に見入っていた。
そこに、金貸しと質屋を営む「かね升」の
女主人・丸井かねと番頭の幸造が通りかかる。
かねは「身投げは子を無事に産み落としてからでも遅くない」と、
強引に花を自分の店に連れて行くのだった。
時は流れて・・・。
花はその持ち前の明るさで、
かねの厳しさに負けず、大番頭の仙吉や店員の九郎、
幸造に見守られ、かねの片腕として、
かね升金融を切り盛りするほどになった。
花の子・桃子は、かねを母と呼び、
実の母である花のことはおばさん呼ばわり。
何とも不思議な親子関係だが、もうすぐ高校生になる桃子の成長には、
花もかねも目を細める毎日。
ところがある日、かね升に喬が現れ、
花とやり直したいと言い出す。
しかし、二人で幸せになるためには、
ある土地の権利書が必要だという喬の言葉に花の心は揺れ動く。
そんな中、桃子の高校合格祝いの席で、花とかねが衝突。
かねに加担した桃子に、花は手をあげてしまう。
もはや花の心の支えは喬だけ。
花は土地の権利書を手に出て行くのだが・・・。
STAFF
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CAST
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原作 | 松原敏春 | 河村 花 | 藤山直美 | |
補綴・演出 | 斎藤雅文 | 丸井かね | 加賀まりこ | |
美術 | 古川雅之 | 三杉 喬 | 市川月乃助 | |
照明 | 北内隆志 | 桃子 | 安達祐実 | |
音楽 | 甲斐正人 | 浅倉みゆき | 仁支川峰子 | |
効果 | 内藤博司 | 幸造 | 河西健司 | |
ステージング | 前田清実 | 九郎 | ベンガル | |
演出助手 | 赤塚幸信 | 仙吉 | 石倉三郎 | |
舞台監督 | 中島幸則 | |||
野田耕平 | ||||
制作助手 | 近藤有佳 | |||
制作 | 松本康男 | |||
本多景久 | ||||
製作 | 松竹 株式会社 |
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