どうすれば更新がはかどるか?

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最近、更新が滞っている。

理由はわかっている。このサイトを始めた頃、ご存知のように俺は無職であった。だからヒマでヒマで、そのくせガキみたいな怒りや不満をしこたま抱えていたもんだから、更新するネタには事欠かなかった。こういう「おたく歌」みたいのでもよかったし、ガンダムでもそうだ。

ところが今、よしゃあいいのに俺はまた会社勤めなんぞを始めて、毎日々々コキ使われている。これがもう忙しいのなんのって。ちったあ給料に反映されるようになればいいのだが、今んところその気配ナシ。まあいい。問題は俺のこのサイト運営である。

ネタがない訳じゃない。考えてない訳でもない。しかしそれをファイルという、具体的な形にするエネルギーに欠けているのだ。情熱というかルサンチマンというか。とにかく俺のケツを蹴っ飛ばしてくれるものがないから、更新履歴はご覧の通りスッカスカなのだろう。

たぶん俺は今、けっこう幸せなのだと思う。ちっこい会社だがそれなりの役割をもたされて、毎日ヒーコラいいながらも楽しく仕事をしている。無職時代には幾度か三行半を突きつけた彼女も、今はニコニコのラブラブだ。最近ボッキ力が衰えてきて、でもオナニーは止めないもんだから、結果としてセックスの回数が減って、チクチクと文句を言われるが、それも含めてとっても幸せなのだろう。

一方でこれは、自分にとって不幸なことでもあると考えている。俺は常々、不満のないところに前進はないと思っているからだ。完璧な人間など存在しない。もし「完璧」というものがあるとしたら、それは神様だけだろう。だが俺は神様になりたいなどと決して思わない。神様は完璧だから、だからヘッコんだところのない、キレイで純粋で完璧な円である。我々は人間だから、あっちこっちがデコボコした不格好な円である。いや円という体裁すら成していないかもしれない。

ヘッコんだ部分の多い少ないはあるだろうが、人間である以上、誰でもヘッコんでいることに違いはない。で、俺はこのヘッコんだところがある点が素晴らしいと思っているのだ。なぜならヘコんだ部分がある以上、なんとかそれを埋めようとして努力することができるからだ。

完璧な真円を描く神様には、これができない。だから100万年経っても変わらない。昔のままだ。俺はたぶんそれは、とてもつまらないことだと思うのだ。しかしヘッコんだところのある人間は、ヘッコんだところを補おうとしてあくせく努力する。そして少しずつ、そのヘコみを直していく。真円に近づいていく。

もちろん人間だから、どうあがいたって真円になることはない。本人もそれを知っている。それでもなんとか「よりマシな存在」になろうとして、少しでもそのヘコみを減らそうとして、死ぬまであくせくムダな努力を続けるのだ。俺はそういう人間の姿が、この上なく美しいものだと思っている。これに比べりゃ神様なんて、退屈で凡庸な存在に過ぎない。物理法則は永久不変だが、だからといって物理法則になりたいと俺は思わんね。

とにかく、不満を持たない人間というのは、生きてないと思うのだ。生きる=前進する=ヘコみをなんとかしようとしてあくせくムダな努力をする、ということでいいのだが。「今、最高に幸せで〜す(はあと)」とか言ってるヤツは今すぐ死ね。今が最高だと思うならその瞬間に生きてることを止めろ。不満のないやつが生きてたって仕方ねえよ。それこそ資源のムダだ。

50歳過ぎても"I can't get no satisfaction."と言えるか? 言えるようになりたいよねえ。ラジオはつまらねえ、テレビもくらだねえ。そういうことを本気で言えるジジイになりてえよな。とまれ安易な現状肯定、「とにかく今はそうなってんだからそれでいいじゃん」みたいなモノを、俺は心底憎んでいる。

さて、じゃあこの「生まれてきてすいません」もそろそろ潮時か? ホントはそうするべきなんだろうが、これがどうして、貧乏臭いもったいなさ加減に縛られて、とうていそんな気にはなれんのよ。器小せー。なんとか更新頻度を増やしたいのだが、なかなかこれを解決できそうな現実的方法がピンと来ない。


……ココまで書くのに20分かからなかった。どうやら不満や怒りのようなものはまだ、俺の中でグルグルと黒い渦を巻いてくれてるようだ。少し安心。あとは時間だな。時間をなんとかすりゃあ、更新ももうちょっとはかどるな。うん。


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