金メダルを欲しがるマスコミ

金メダルを欲しがるマスコミ

 アトランタオリンピック開始前、マスコミは、しきりに取らぬ金メダルを数えて、 皮算用していたのである。その一方で『メダルに拘らず精一杯楽しんで下さい』と、 選手に向けたきれいごとを言った。                        本当にメダルに拘りがないのかと思えば、メダルの取れない日本選手の成績などは 無視するがごとく、あっさりと流すくせに、一度、日本選手がメダルを取ると24時間 同じ報道で盛り上がる。                             メダルを取ろうが取るまいが、マスコミに何の関わりもあるまい。全くマスコミは つまらぬ好奇心に翻弄されて、客観的報道を忘れる単細胞である。銅メダルを取った 日本選手の報道を主体に金銀の外国選手の報道を忘れる。              俺様は、金メダルを取ったと言う金髪女性のシンクロナイズドスイミングの映像に 『目を離せぬ、人に話せぬ楽しみ』があったのに、ダサい銅メダルの日本人ばっかり 写しやがって…。                                建前を言えば、ニュースが公正なら、中継を見られなかった視聴者のために最高の 技を的確に伝える義務がある。何故に金銀を獲得したシンクロの映像を完全無視して どうでも良い銅メダルが主役にならなきゃならんのか?               日本のバカ選手ドモも、自分のために頑張ると、ワケの解らんことを言いやがる。 テメェのためにやるんなら自費で行けッ! 慈悲に頼るんじゃない! 世界を相手に 個人で戦うバカが何処にいる!                          ドイツもコイツも金メダルには拘らぬかのようなツラしているが、ひとたび取れば 飛び上がっちまう。マスコミもこれにワル乗りしてバカ騒ぎである。一方、メダルを 取れなかった者は完全無視のイジメで罰を与える。                 誠に陰湿なマスコミ体質である。今更、客観的で冷静な報道など望むべくもないが 少なくとも世界的視野に立って、成績だけはシッカリと誰が金メダルで、どのような 技で獲得したのか? くらいは報道したらどうなんだっ!              オリンピックは、世界レベルの技の競い合いである。金メダルの選手の活躍だけは 欠かせぬ報道であるのだが、未だに日本は、金メダル獲得が国威発揚の手段なのだと 信じているのか?                                世界を制するには、世界のトップレベルの実力を、冷静、かつ客観的に見る姿勢が 必要なのだ。これが言わば基礎練習の第一段階である。金にこだわる割には、これが まるで出来ていないのが日本である。                       例えば、代表選手の選考基準と言うのが『過去の実績』と『知名度』なのだとか? こうなると日本選手の実力データは、すべて世界に筒抜け…。世界に通用するものは 選考段階で何もなくなる…。                           もともと、頭の脳味噌まで筋肉にしちまった脳なし人間である。創意工夫がない。 ただのうぬぼれで世界に出てゆく…。自分自身の技が研究された尽くした想定など、 まるで考えられぬのだ。                             例えば格闘技には、自分自身が敵なのだとする格言もあるが、自分の分身を相手に 戦う練習など、まるで課題になっていない。自信だけが過大である。ダミーのごとき 棒立ちの人間相手に技をかけて練習とする。                    既に過去の実績、知名度抜群のモデルが作られて、研究・征服されている可能性に まるで目を向けない。世界はデータのない未知数に弱い。選考試合で、古賀を制して 優勝した堀越と言う逸材があったのに…。                     結果的に、未知数ばかりが少ない金メダルを取り、実績知名度とも抜群の能無しは 面目丸つぶれである。建前では、メダルに拘らず、楽しんで来て下さいなどと戯言を 抜かした者までが金メダルに浮かれて能無しを無視した。              予選敗退のバカに留守宅でガキが生まれた。悔し紛れに母親は『赤子が金メダル』 などと抜かしたとか? バカコクでねぇ。んなら日本中金メダルだらけじゃねぇか。 何もアトランタまで出掛けることもなかった…。                  マラソンの練習風景がまた傑作なのである。有森の監督は、両手でバツ印を描いて 走るのを止めるよう指示したが、有森はこれを無視した。監督もテメェが無視されて 『根性あるなぁ…』などと呑気である。                      意味のある指示でもなく、選手に無視されても、何一つ困らない指示だったのか? 散々苦労して銀に輝いた感動の物語りがそんなに大事なのか? FATUMA ROBA の他の 追随を許さぬ走りなどは、ほとんど無視である。                  笑えるのが、靴のメーカーの指導で靴下なしで運動靴を履いて靴ずれを起こした、 超能無し選手…。かと思えば、練習のし過ぎで、足を傷めた練習バカとか…。監督の 指示能力・管理能力を疑いたくなるおまけもあった。                この信じられぬおまけは何故起きたのか? 有森の銅メダルのバカ騒ぎをみる時、 これは、もしかしたら、最初から有森を日本勢の中のトップランナーにしようとする 陰謀だったのではないか?                            大体、両足の手術をした有森を、無理矢理、代表に選ぶのは不自然である。普通の 健康な足を持った選手に、その候補はいなかったのか? 4年間さして走ったことも ない選手が競争相手もいないレースで選ばれてしまう…。              然も、健全な足を持った、他の代表選手が二人とも故障が生じて、満足に走れない 状態となるなどは、普通の常識でも考えられない。代りとなる補欠選手が用意できる 規則はないのか? 知名度に拘ったのか?                     マスコミも最初から有森をスターにすることが決まっているかのような雰囲気で、 不明朗な選手選考とか、選手が故障した原因とか、鋭く追及しなければならない点は 無数にある。英雄扱いにするのが仕事なのかッ!   ** 悪魔 **     
・表紙に戻る