2006年12月の私淑言

 


2006. 12. 30.

イラク元大統領サダム=フセインの死刑が執行された。
26日にイラク高等法廷で死刑が確定してからわずか4日。
国連をはじめとした国際社会では高等法廷の正当性に疑問も持たれている。
イラクの国内情勢は一向に落ち着かない。
まだまだ先は長そうだ。

 


2006. 12. 24.

第51回有馬記念。
このレースを最後に引退するディープインパクトが見事優勝して花道を飾った。
騎乗した武豊さんは有馬2度目の制覇で、前回は16年前のオグリキャップのやっぱり引退レースだった。
ドーピング疑惑もあったけれど、2年間お疲れさま、そしてありがとう、ディープ。
君の子供がいつか活躍してくれる日を待とう。

 

ついでに猫、経過報告。

先月末からずっと首筋の禿げと体重減少でほぼ週1で病院通いの立待。
土曜に通院したら、また40gほど体重が減っていて、カビ疑惑は消えたものの禿げは一向に改善しないので、カビ禿げ対策だった塗り薬と飲み薬をやめて、食欲増進作用のある薬と、毛の成長を促進して色つやを良くするサプリを試してみることになった。
が、この食欲増進の薬がネックだった。
「飲んだ後興奮する子もいます」とのことだったのだが、1回1錠1日2回とのことで飲ませてみたら、なんだか様子が落ち着かなげでやたら私の膝に乗りたがり、私の姿が見えないとずーっと鳴いている始末。
その鳴き方も、普段なら「ちょっとどこにいるのよ来なさいよ!」的な女王様系の声なのに、今回は「ねえどこにいるの? なんでいないの? 来てよ、いてよ、ねえーーー」な感じの心細げな声。
どうにも可哀想なので病院に電話を掛け先生と相談して、とりあえず薬を丸1日かけて抜き、次ぎに飲ませる時は半錠にすることになった。
24日23時現在ではだいぶん薬も抜けて落ち着いて来たようなのでほっと一息。
それでも居待とはしっかり仲良しで、今日もまたこんな感じ。

 

枕にされることにもすっかり慣れた風情の居待である。

 


2006. 12. 21.

20日、兄家に3人目が生まれていたらしい。
夏ごろ母から風の噂のように
「順調に行けば3人目が年末にうまれるらしいよ」
と聞いて以降、さすがにデリケートなことだけにこちらから聞くに聞けずでいたら、そのままなんの音沙汰もなかったばかりか、こちらから送った歳暮への礼電話でも
「お変わりありませんかおにーさま」
と向けた水に
「ええ、ございません」
と答えやがった兄だが、さすがに生まれたら言う気になったようだ。
女の子、名前は未定。
決まったら年賀状にでも書いてくるだろう。

この『兄』というのもいっそ白々しいほどの疎遠っぷりはどうだろうか兄よ。
いやまあ逐一報告されてもそれはそれで鬱陶しいが(苦笑)。

ともあれ、おめでとう新生児。
どうか健やかに育て。

 


2006. 12. 20.

暮れも押し迫った今日、訃報が2つ飛び込んだ。

青島幸夫氏。享年74。
前東京都知事で、脚本家で、作家で、タレント。
骨髄異形成性症候群という、白血病の一種だったようだ。

青島氏の訃報をネットで見て驚いていたら、すぐ後に女優の岸田今日子さんの訃報にも接してしまった。
こちらは脳腫瘍で、17日に亡くなっていたのだそうだ。
享年76。
元夫の仲谷昇氏も今年の秋に亡くなっている。
この人にしか出来ない役の本当に多い方。

また、惜しい方が去って行かれた。
心より御冥福をお祈りするばかりである。

 


2006. 12. 17.

FIFAサッカー トヨタ・クラブワールドカップ。
ヨーロッパ、南米、北中米カリブ海、アジア、アフリカ、オセアニアの6大陸それぞれの王者が競って世界一を決める大会の決勝戦、勝ったのは南米王者のブラジル・インテルナシオナルだった。
大戦相手は欧州王者スペイン・バルセロナ。
別にロナウジーニョに恨みはないが、放送局はじめマスコミがあまりにバルサ(というのがバルセロナの愛称)に偏っていたので、ひそかに「よしよし」と思う天の邪鬼がここに1匹いたりする。

 

話は変わって我が家の猫。
立待の禿げは、培養検査でカビが出なかったので、とりあえずカビ疑惑は消えた。
良くはならないものの悪くもなっていないので、塗り薬は現状のまま、飲み薬を変更。
これまでは粉薬を1日2回、量があるのでカプセルをもらいそれに詰めて飲ませていたが、これが1日1回ただし錠剤2種類になってしまったので、やっぱりカプセルに詰めて飲ませることに。
体重は3.48kgで前回の測定から変化無しなので一安心だ。
このまま体重が下げ止まり、禿げも良くなってくれますように。

 


2006. 12. 12.

日本漢字能力検定協会が公募で決める『今年の漢字』が発表された。
平成18年・2006年、今年の漢字は、『命』だそうだ。
9月に秋篠宮悠仁殿下御誕生の慶事あり、一方でいじめによる自殺や殺人事件、酒気帯び・無謀な運転によるこどもの事故死ありで、「命の重みを痛感した年」という理由が多かったそうだ。
ちなみに2位は『悠』、3位は『生』だった由。ここらへんは明らかに悠仁殿下の影響だろう。

で、我が家の『命』。
居待はたいへん元気な健康優良猫なのだが、立待の体重が下げ止まらない。
10日に病院に連れて行ったら、また少し減っていた。
禿げの原因はまだカビ培養検査中で、飲み薬・塗り薬で治療継続。
とにかく体重減少が止まってくれないと心配でしょうがないので、これまでドライフードオンリーでウェットはご褒美にしていたのだが、ウェット併用も考慮中である。
とりあえず今はウォルサムPHコントロールのフィッシュテイストなので、また日曜に禿げの治療に行った時、もしまだ体重が減っていたら、またフードを変えてユーカヌバだ。
まったくもう……たーのむよー…………(溜め息)。

 


2006. 12. 6.

先日、体重が減っている、と書いた立待だが、本日禿げの治療で通院したらまた少し減っていた。
ので、『やっぱり検査しておきましょう』と、そのまま病院に預けて血液検査、レントゲン、エコー検査に、禿げの原因検査をやってもらうことにした。
日中預かってもらって、夜迎えに行き、結果を聞いて来たのだが、現在までの検査の結果では特に異常は見られないとのこと。
このまま体重が減るようなら、ちょっと難しい肝臓の病気などの可能性もゼロではないとのことなのだが、今のフードを規定量食べなくなっているので、まずフードを変えてみることにした。
病院にサンプルのあったウォルサムPHコントロールのフィッシュテイストとユーカヌバの処方食をもらい、ヒルズc/dの一番小さいパッケージを購入。
3種類を皿に盛り、『お好きなものをお召し上がりください』状態で立待に選ばせたところ、まず食べたのがウォルサム、そしてユーカヌバ。選択肢を増やそう、と購入したヒルズには見向きもしてくれなかった(^^;)。
とりあえずどちらかにフードを変えるとして。
ちゃんと規定量を立待が食べて、体重も維持出来ますように。

 


2006. 12. 3.

ひっさびさに猫写真。
実は先日から立待の首に禿げが出来てついでに小さなかさぶたもあるので、薬剤塗布で加療中。
おまけにここ1ヶ月ほどで300g、max.からは600gも体重が減っているので、とりあえずまず血液検査、ついで念のため検便で寄生虫の有無を見る予定である。
ただ、どうやら立待は12月3日現在の体重(3.6kg)でも「まだちょっと余裕がある」(つまりまだちょっとふっくらさん・笑)のだそうで、緊急事態ではないらしい。
焦らず、立待の負担にならないように、検査、治療を進めるように、先生方と相談中である。

が、本猫はそんなこと知らぬ存ぜぬでゆったり『寝子』満喫中。

 居待を押さえ込んで毛繕い。

 そのまま居待を枕に熟睡(苦笑)。

 体勢を変えて寄り添って。

 さらに場所を変えて今度は居待が立待を枕に。

居待はまったく問題なしだし、立待も、元気もあるし排泄も問題ないし、少し食事量は落ちてはいるが問題になるほどでもないので、気を付けつつ様子見である。

 


2006. 12. 2. 『人形の夢ひとの夢』

平田広明さんご出演の、木山事務所『人形の夢ひとの夢』を、六本木俳優座劇場にて観劇。

舞台は明治22年春の高知。
民権運動盛んな頃、人形芝居で人々の心に『民権』を訴えようとする地元青年一座の元へ、数年前町を飛び出し東京で就職したはずのかつての仲間が戻って来た。
東京から男を追い掛けて来た女。男の兄。昔から男に思いを寄せていた女。一座を敵視する警察官。一座の人々。そして男。
やがて人形芝居の幕が上がる・・・

という感じのあらすじ。
が。
すみません「だから何?」と思ってしまいました平田さん(^^;)。
結局どんな『人形芝居』なのかはっきりしないし、観客がどんな風に民権運動を受け止めるのか、一座がどう受け止めさせたいのかはっきりしない。
平田さん演じる巳之吉が人形芝居にことよせて居丈高な警察官批判をぶちかますのだが、あれではただの個人攻撃だし、芝居にことよせてわざわざ衆目にさらすことでもない。
警察、帝政、国民党、批判するならするで、たとえば『仮名手本忠臣蔵』で江戸の人々が綱吉批判をやったように、もっと巧みな、ある意味いやらしいやりかたがあるはずだ。
なんたって政府に発禁くらった新聞の葬式を、わざわざ別の新聞社作ってやっちゃったような土地柄なのだから、高知は。
結局当時の情勢を、『土佐万歳』のスタンスでなぞった感じで終わった気がする。
東京以外の公演が高知県春野町なのとこれはやっぱり関係あるのか?

 


 

 

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