2005年5月の私淑言

 


2005. 5. 27.

立待が我が家に来てからそろそろ1ヶ月になる。
だーんだん本領発揮という感じで、おもちゃを転がして追い掛けたりキッチンマットと格闘したり何もないのにダッシュしたり、寝ているかと思えば思い出したように激しく動いたりしている。
で、試しに撮影してみたのが、これ。

両前足で掴んでいるのはアルミホイルを丸めた簡易おもちゃ。
わざわざ私の足下まで持って来て遊ぶのは可愛いが、私の足を障害物に見立てて隠れつつ獲物(つまりはおもちゃだが)に飛びかかったりしてくれるので、たまーに爪を立てられるのが困りもの、だったり。

 


2005. 5. 25.

JR福知山線の脱線事故から1ヶ月。
最終的な死者は107人、負傷者は500人以上、今もなお100を越える人数が入院中。
事故直後から次々明らかになるJR西日本の体制に憤りを禁じ得ない。
あらためて亡くなった方々の御冥福と、負傷された方々の一日も早い回復を祈る。

 


2005. 5. 22.

某Kさまに手伝っていただいて、某Mさまのご本の製本大会(といってもふたりだが・笑)。
午前中に池袋のキンコーズで待ち合わせ、表紙の出力・本文のコピーを済ませて、昼食を取ってから、一路我が家へ。
しばしKさまに立待をご堪能いただき、すぐに製本作業へ移り、無事製本完了。
少部数だがそれは作者さまのご意向なので、各位にはご容赦願いたい。
15時過ぎに全ての作業が完了したので、それから17時頃まで2時間ほど、Kさまに立待をご堪能いただく。
そもそも私が「里子に」と保護者さまのところへ見合いに行った時点から人見知りを全くしない人慣れした猫だったが、我が家に来てもそれは健在だった。
私とKさま両方がソファに座ったら、立待が選んだのはKさまの膝。飼い主形なしである(苦笑)。
が、ここで私が呟いた
「アンタ、やっぱり誰かの体温があれば別にアタシじゃなくていいんだ……」
が、Kさまのツボに入ったらしく、Kさまが即座に妄想変換を開始。
他にもいろいろツボにはまったようなので、そのうち『モデル・立待』とクレジットのついたKさまの作品が拝めるのではと、今から待ち遠しい私である。

 


2005. 5. 18.

翠條さんとふたりで、マウスプロモーション第3回本公演『桜の田(さくらのその)』(博品館劇場)を観劇。
もやもやーーーっとした感じの残った去年の公演と違って、今年は喜劇。それも非常に楽しい喜劇。
パンフの粗筋を引用させていただくと、

あぁ 青春は君達に輝くか?
嫁取りさえママならぬ某田園地にある高校野球部が、開校以来五十年、何をトチ狂ったのか、春の選抜に出場が決まった! バンザイ!
村びとは考えた。勝たなくってもいい。出てくれるだけで。これで有名になれば越境入学もある。当然そいつらは金持ちだ。企業誘致、観光集客、嫁取りはがぜん有利。嗚呼、村が蘇る! ところが…
勝ち続けちゃった。応援、移動、宿泊。金が無い。二回戦進出で三千万が相場の現在、準決勝にまで進んでしまった。田園を売らなきゃやってけない。顔では「いざ決勝へ」、腹の中では「負けてくれ」。嗚呼、勝てば勝つほど村が消滅する!
笑いと涙でぐじゃぐじゃの、馬鹿馬鹿しいほど辛口コメディ、ここに登場!

なにしろマウスプロ、キャストはもちろん大変豪華でそれだけでも楽しいのだが、今回は本当に、ストーリーも演出も全部、全部楽しかった。
選抜で勝つのは嬉しい、でもお金がかかる。あまり裏を知らずに大喜びする村民と、実情を把握して悩む村役場の面々のそれぞれが楽しい。最後も「そう来るか!」なオチでそれも楽しい。
笑えて笑えて、ほろっときて、清清しい気分になれる、見て良かったと思える芝居だった。
芝居用にもちろんデフォルメされて大袈裟になっているが、それでも、本当に年に1つや2つは、ここに出て来る桃城村と桃城高校のようなことは、きっと起こっているのだろう。
桃城村に栄光あれ!

谷育子さん演じる本間宇塞斎(ほんま うそくさい)は笑えるし、斉藤昌さん演じる松岡松子はおばあさまパワーがかっこいいし。大谷育江さんは声も姿も演技も可愛いし。
今回私の大好きな石田彰さんは声だけのご出演なのだが、どんな形かと思ったら、のっけから「みなさん、間もなく桃城高校の試合がはじまります。おじーちゃんも、おばーちゃんも、心をひとつにして応援しましょう!」と村内放送でかましてくれるし。
どんな幸運か、取れた席が中央やや左の最前列だったりしたので、本当に本当に楽しめた。
……いや、なんだかキョーレツな大川透さんのペ=ヨンジュンと近藤玲子さんのチェ=ジウが目に焼き付きそうな気がするが(^^;)。

 


2005. 5. 17.

東京都が、都心での今年の花粉の飛散量を発表した。
多い多いと再三繰り替えされた今年の花粉。
集計を見たらホントに多かった。
なんでも平年の3.8倍、前年の冷夏の影響で極端に少なかった去年と比べれば今年は41.9倍だったとか。
更に丘陵地に近いところでは、八王子で昨年の96.7倍、町田で61倍もあったそうな。
…………そりゃ黄色い雨も降るよ(溜め息)。

 


2005. 5. 14.

立待が我が家にやってきて2週間。
「まだ」なのか「もう」なのかいまいち判然としない気分なのだが、時々叱り飛ばしつつ、何をしているのか心配にもなりつつ、彼女の気配に馴染んでいるのは確かだ。
ちなみにここ数日で覚えたらしい居場所がここ。

私の膝に乗りたいのに私が相手をしない時など、よくソファの背もたれの上に座り込んで、じーっと私を見詰めていたり、じーっと外を見詰めたり。
たまにここで眠っていることもあって、よく落ちないものだと感心するのだが、ひょっとして私が見てない時にバランス崩したりしていたら笑える。

 


2005. 5. 13.

再来年から『みどりの日』が『昭和の日』になるそうだ。
13日に可決された改正祝日法の結果である。
「激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす」日にするとか。
もともとこの日は昭和天皇の誕生日だった。
年号が平成にあらたまり、先の天皇誕生日を祝日として残すための名目が取りざたされていた頃には、『昭和の日』案も出ていたそうだから、それを推していた人達にしてみれば当初の希望が通ったことになるのだろう。
ちなみに『みどりの日』は植物に造詣の深かった昭和天皇に敬意を表して作られた名だ。
代わりに『国民の休日』というある意味「なんじゃそりゃ」な名前の5月4日が『みどりの日』になるそうで、こちらは季節を考えればまあ納得ではある。
せっかく『昭和の日』にしたのだから、是非ともこの国のトップと言われる方々に「時代を顧み、国の将来に思いを」いたして欲しいところだが、さて。

 


2005. 5. 7.

立待が我が家にやってきて1週間が経過した。
最初からあまり緊張していなかったような感じの立待だが、段々本領発揮してきつつあるらしい。
『寝子』が語源だとも言われる猫のこと、確かに良く寝ているが、時折思い出したようにおもちゃを激しく追い掛け回したり、架空の敵に立ち向かったり、キッチンマットと戦ったりしている。
相変わらず私の姿が見えなくなると鳴いて呼ぶが、どうやら『ちゃんといる』もしくは『ちゃんと帰って来る』ことを理解したようで、しばらく鳴いて返事がなければおとなしく寝床や立待用の座ぶとんで眠るようになった。
猫タワーも気に入っているようで、どうやら時間によって居場所を使い分けているらしい。
たまーに上るのが一番上。

ここにいるのは滅多に見ないが、妙に置き物っぽくちょこんと座っているのがおかしくて、ついつい撮影してしまった。(ちなみに当初猫ハウスの下にぶら下がっていた鳥だかネズミだか謎なおもちゃは、立待が我が家に来たその夜のうちに、激しい立待のアプローチであえなく陥落してしまった・笑)
まだまだこれから暴れんぼうになるのかもしれないが、今ぐらいにしておいてくれるといいなあ、などと、つい思ってしまう我が儘な飼い主だ。

 


2005. 5. 3.

判る人には判るイベントに参加して、楽しい時間を過ごした1日。
お相手いただいた方々にも、拙作を御購入くださった方々にも、心よりの感謝を捧げたい。
で、そのイベントから引き上げれば恒例の飲み会(というか食事会)なのだが、午後4時からなだれ込んだ新橋の『かまくら』で、滅多にないものを見てしまった。
何かというと、某様が頼んだ『グラスワイン』。
別にメニューとしてはちっとも珍しくない。むしろあって普通のものだ。
が。その、サイズが。
どれだけ普通じゃないかご覧あれ。(本人の希望により目は隠してあるのであしからず)

断っておくが彼女はこのグラスをほぼ顔の前で持っている。
遠近感を狂わせるこのグラスのサイズはどうだ。
「グラスワインのお客さまー」
店員嬢が持って来たコレを見て、我々が一瞬絶句したのち爆笑したのは言わずもがななことだろう。
「ぐ、グラスワイン!?」
「……たしかにグラスっちゃグラスだけどさ」
「いやコレをグラスと呼んで良いものだろうか……」
いっそデキャンタと呼びたいほどのグラスワインだが、後で別の御仁が頼んだ時にはもう少しだけ小ぶりのグラスに入って来た。
…………人見てグラス使い分けてるのか『かまくら』……?

 


2005. 5. 2.

立待を連れてワクチンの接種にいってきた。
こういう時のために購入したペットカートに早速入れてのおでかけである。
写真がこれ。

見え辛いかもしれないが、カート上部のカバーをどけてメッシュだけにした状態。
はっきりいってキャリーバッグでたぶん暴れるに違いないものを連れ歩く自信がないから購入したこのカートだったが、大正解。12kgの小型ペットまで対応可能なので楽々である。
動物病院にいって、ワクチンを接種してもらいながら健康チェックもしてもらったが、体調もどうやら問題ないらしい。
実は何に驚いたって、細身なので小さいと思っていたこの子、体重を測ってみたら約4kg。
カート買ってよかった、と、しみじみ思った瞬間だった。

 

そういえば沖縄では平年より6日早く、本日2日梅雨入りしたとか。
某人外魔境では春はまだ来ないらしいのに……。
毎年思うことではあるが、本当に日本列島は縦長だ。

 


 

 

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