2005年3月の私淑言

 


2005. 3. 31.

3月も末の今日、平年より3日遅れて東京で桜の開花宣言が出た。
名古屋、甲府、高知、佐賀も同じく今日の『開花』とのこと。
例年より少し遅めだけれど、『春』を実感する発表である。

 


2005. 3. 29.

つい先日福岡・佐賀で震度6弱の地震があったばかりだが、4ヶ月前海底の激震による大津波で甚大な被害を受けたインド洋スマトラ沖で、29日未明、また、M8クラスの地震が発生した。
今回は12月とは地震の形態が違ったようで、津波の被害は大きくはなかったようだが、建物の倒壊が多く、死傷者行方不明者がどれだけの数に上るのか、現時点ではまだ判らない。
先の地震からの復興がやっと始まるか始まらないか、というところだろうに、追い討ちをかけるように今回の地震である。
被害がなるだけ小さくすむように、それだけを願う。

 


2005. 3. 20.

12人の死者を出し、5000人を超える負傷者を出した地下鉄サリン事件から10年。
アメリカがイラク戦争を開始して2年。
サリンの御遺族、被害者の方々の心も傷もいまだ癒えるには程遠く、またイラク情勢はいっこうに落ち着く気配を見せない。
いろいろと考えることの多い春分である。

午前、福岡、佐賀を中心に震度6弱の地震が発生。大きな被害が出ている。
人的被害が少ないことが幸いといえば幸いだが、それで被害を受けた方々の大変さが減じるわけではない。
なるだけ余震のないことを。そして被害の少ないことを祈るばかりだ。

 


2005. 3. 19.

気象庁の桜開花宣言にはまだ早いしほとんどの桜はまだつぼみだが、毎年のことながら私の最寄り駅前の街路の桜が今年も既に咲いている。
種類によるのか日当たりによるのか、まだまだ若木のその桜たちだが、青空を背景に立つ姿はなかなかだ。
携帯で撮影してみた。

こんな感じ。
他の桜は全然で、沈丁花や梅の香りに春を感じるこの頃だけれど、ここだけは、ひとあし早く桜の季節だ。

 

ところで、先日「来る」と予告のあった実家からの食材。
わざわざ「土曜は昼過ぎから夕方まで出かけるからね」と言ってあったにもかかわらず、その土曜である今日、届いた。
金曜の夜、母はほがらかに言ったものだ。
「土曜日の夜6時以降で指定して送ったから」
「え。おかーさまアタシ土曜出かけるって言わなかった?」
「聞いた。でも夕方には帰るんでしょ?」
…………18時は夕方ではないのだろうか。念のため訊いてみた。
「つかぬコトを伺いますがおかーさま、アナタにとっての夕方とは。」
「4時。」(ドきっぱり)
母よ。
昼食後ゆっくり出掛けて用事をすませて帰宅が4時って、ちょっとお茶する時間もないじゃないか……。
それでも駆け足ながら用事をすませ5時半すぎに帰宅して、無事受け取った荷物には。
軽々1kg弱はありそうなブリの身が2ブロックとか同じくブリのこちらは塩をした切り身のおおきなのが8切れとか、刺身用のイサキとか煮付け用の魚2種とか焼き魚用とかフライ用とか干物とかそれはもう相変わらずどこの店の仕入れかと思うほどの量と種類の魚がたっぷり。
ひとつだけ
「あ、切り身の太刀魚ね、それ、アタシ、お塩したの入れたかしてないの入れたか忘れたから、食べる時は煮付けないで焼くか揚げるかどっちかにしてね」
と言われたのだけがちとコワいが、とりあえずいくつかはすぐに食べるものとして冷蔵庫に入れ、残りは冷凍庫に片付けて、これからしばらく少なくとも週末は魚三昧の日々である。

 


2005. 3. 16. 『来る きっと来る。』

帰宅して夕食の準備をしていたら、母親から電話が入った。
「アンタこの週末家にいる?」
「日と時間によるけど」
「最近ブリがあがってるから送ろうと思ってるんだけど」
「ありがたくいただきます。」
「いろいろ冷凍して準備してるからねーv」
妙に楽しそうな声音からしてホントにいろいろ冷凍してるに違いない
そして冷凍もののみならず他にもいろいろあるにちがいない。
というわけで何がどれほど届くのかはっきり言って読み切れないので遅いかもしれないが今夜から『冷凍庫の食材をなるだけ使おう』作戦開始である。

 


2005. 3. 11. 『ムーンリバー』

翠條さんがチケットを取るというのに便乗させていただいて、鈴置洋孝プロデュースの芝居『ムーンリバー』を観劇してきた。
お目当ては客演の関俊彦さん、だったのだが、鈴置さん、麻生美代子さんも御出演なのでキャスト的にも魅力的。
舞台は、麻生さん演じる向井原千代・通称グランマの経営するキャバレー、ムーンリバー。
近所に出来た新しいキャバレーに客もホステスも取られてしまい、流行らなくなったムーンリバー。それでもグランマが孫の葉月やバーテン、ホステスたち、バンドマンたちやなぜか常連客も一緒に、ばたばたと開店準備をしていると、そこに娘の薫が慌ただしくやってくる。やけにそわそわ落ち着かない薫だが、理由は婚約者の飯塚悟(関さん)がグランマに挨拶に来るからだ。
が、グランマは大反対で、そもそも悟に会おうともしない。なぜなら、薫の夫・早手行男(鈴置さん)が、8年前ふらりといなくなったまま、行方不明になっていたからだ。離婚届に判を押し、唯一判った行男の連絡先へ送りつけて離婚はしていたものの、そんな思いを娘にまたしてほしくなかったのである。
それでもなんとかグランマと悟に話をさせようと薫や周りがいろいろ取りはからっているところへ。
なんと。元夫、行男が帰って来たから大騒ぎ!
聞けば離婚届は行男の元へは届いてないというし、なんだか判らないうちに行男と悟が張り合って飲み比べあげく悟が酔いつぶれるし、妙な客がいると思ったらそれが昔ムーンリバーで働いていたおかまホステス・バンビで、店に来た本当の理由は店の立ち退き要求だというし、騒ぎに騒ぎが重なって、なんだかもうおおわらわ。
それでも、登場人物たちは優しい。
葉月と行男の対話。リリィとバンビの会話。バンビとグランマの会話。行男と薫、行男と悟、悟と薫、それぞれの対話。
行男はどっからどう見ても勝手だし、悟は頼り無いし、グランマも案外わがままだし、薫も微妙に揺れがちだけれど、それでも、しんみり、けれど重たくなりすぎない、『大人』な会話が交わされる。
ラストは「やっぱりこうでしょう!」という感じの大団円なのだが、それがとても心地よい。
どたばたコメディ、でも人情もの。そんな『大人』のキャバレー、ムーンリバーなのだった。
今回始めて生で関さんや鈴置さん、麻生さんの声を聞いたが、やっぱり生はひと味違う。お目当ては関さんだったけれど、今回の芝居、私には、誰より麻生さんがカッコよかった。

誘ってくれてありがとう翠條さん(^^)。

 


2005. 3. 8.

先月26日に打ち上げられた運輸多目的衛星新1号(MTSAT―1R)。
その後順調に飛行と軌道修正を続け、カメラやデータ送信の電源となる「太陽電池パネル」、太陽からの風で崩れたバランスを整える「ソーラーセイル」など、折り畳んであった機器を広げて、今日、8日午前、予定通りニューギニアの上空3万6000kmで、静止軌道に入ったそうだ。
パネルを広げた全長は約33メートル。
これからテスト送信を繰り返し、5月末には本格運用が開始される予定である。
愛称、『ひまわり6号』。
気象衛星の愛称として馴染んだ名だ。
このMTSAT―1Rは、気象観測だけを目的に打ち上げられたものではないけれど。
願わくは、長く、ながくソラに咲け。

 


2005. 3. 3. 6年。

はやいもので、6周年。
もとより「いつまで」などとまったく考えずに開いたこのサイトだけれど、既に片手では足りない年月、電脳世界の片隅に存在し続けているのだと思うと感慨深い。
好き勝手なことを書き綴り、更新さえスローペースなこんなサイトでも、実は「閉めようか」と思ったことが、こちらは片手で足りる数だが実はある。
それでも閉めずに続けていられるのは……続けていようと思えるのは、おいで下さってお言葉を下さるみなさまのお陰である。
というわけで、あらためて。

日頃の御愛顧ありがとうございます。
こんな茶寮ですが、よろしければ今後ともどうぞ御贔屓に。

 


2005. 3. 2.

気象庁から桜の開花予想が発表された。
今年は平年並みか遅めだそうで、24日の熊本、宇和島が最も早く、東京へは30日に桜前線が上陸しそう、とのことだ。
異様なまでの暖冬で18日に桜が咲いた去年の春。
今年は桜の下で入学式を迎える新入生も多そうだ。

 


2005. 3. 1.

ウチのマンションのエントランスには、いまどきの新築マンションにはほぼデフォルト装備の宅配ボックスが設置されている。
冷蔵・冷凍でない宅配荷物や定型外郵便物などを保管してくれる便利もの。
これが数日前から不調だったらしく、しばらく使えなくなっていたのだが、1日、帰宅したら、メンテナンスが入ったらしく使えるようになっていた。
で、ちょうど定型外の荷物が送られて来ることになっていたので、早速届いていないか確かめてみた、ら。

こんばんは。御利用になる内容に、指で軽く触れてください」

挨拶するようになっていた。
まだ夜しか触れてないので判らないが、おそらく「おはようございます」も「こんにちは」もこの調子だと言うことだろう。
日々進化しているらしい。いろいろと。

 


 

 

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