2003年7月の私淑言

 


2003. 7. 27 『恐るべきさぬきうどん』第5回

恐るべきさぬきうどん第5回は『松家』。
今回来たのも調理時間1分の茹で麺で、オーソドックスなつゆで食べるうどんである。
が、今回は、この『恐るべきさぬきうどん』シリーズの中でもちょっと変わり種。
松家の麺は細麺と太麺の2種類があって、今回はその両方が届いたのだ。
まず太麺を茹でて食べてみる。しっかり出汁のきいた私好みの薄味のつゆ、太めの麺はこしがあって、『うどん』という感じで美味。
翌日細麺を茹でて食べてみたが、太さは太麺の2/3ほどで、太麺よりもつゆと馴染む気がした。
私の好みは太麺。細麺も好きだけれど、茹で時間に太麺以上に気をつけなければいけないあたり、技術が必要かもしれない。
ちなみに本場讃岐では、ここの太麺と細麺をミックスして食べる強者もいるそうな。
さすが讃岐。……って何か違うか(笑)。

 


2003. 7. 20 ホテルニューパンプシャー206

劇団6番シードの第20回公演『ホテルニューパンプシャー206』を祐さんと観劇。

ラブホ・ニューパンプシャーの205号室に、3人の女が偶然集った。
従業員のフリして実は盗撮犯な鈴子さん、客として恋人と来たはずなのにその“恋人”に先に帰られてしまった里子さん、御指名で来たはずなのに部屋に客のいないホテトル理香さん。
が、盗撮がバレた鈴子さんが部下の牧村くんと一緒にビデオカメラの前で懺悔させられていた最中に、隣の部屋から銃声が響いた……。
と、ここから始まるノンストップのドタバタコメディ。
何が凄いって、鈴子さんは本当に考える間もなく行動する“本能の人”。里子さんは恋人と言いつつ実は全然相手にその気はない大勘違い女だ。
銃声がしたからって隣の部屋に駆け込みますかフツー? 更にそこにあったジェラルミンケースだの拳銃だのを持って来て、挙げ句安全装置外してぶっぱなしますか鈴子さん!?(^^;)
常識人の理香さんも鈴子さんの勢いに巻き込まれ、取締に訪れた理科さんの幼馴染みの警察官・田代さんもおろおろしながら巻き込まれ、別件で動いていたはずがホテルからの通報でとりあえずやって来た刑事の羽柴さんと部下の平くんも巻き込まれ、里子さんの(彼女曰くの)恋人春日さんも巻き込まれ、あれよあれよと言う間に、マフィアやヤクザ相手の大捕り物まで演じてしまう彼女達。
男性陣は押されっぱなしだ。
場面転換一切なしで、2時間を突っ走る。
ストーリーにも設定にも突っ込みどころは多々あるのだが、勢いで押し流して笑えてしまう。
見終わった後も、鈴子さんの続編映画は出来るのか、とか、理香さんの新婚旅行は、とか、里子さんのキッツい罰ゲームは無自覚のうちに実行されるのか、とか、“その後”まで想像して楽しめる、そんなストーリー。楽しませていただいた2時間だった。
えーと……とりあえず刑事以外は全員、軽重はあっても犯罪者、ですよね、でも(笑)。

6番シードは、ネットでチケットを予約すると予約特典がもらえるのだが、今回はそれが『タオル・歯ブラシ・歯磨き粉』のホテルアメニティ3点セット。
ありがたく使わせていただきます、そのうち。
にしても、この予約特典とか、オフィシャルファンクラブに入会して3回公演を見たら4回目はただになるとか、同じ日に続けて昼夜公演を見るなら夜は半額になるとか、サービス精神旺盛な劇団だなあ6番シード(笑)。

 


2003. 7. 18

行方不明になっていた稲城の子供4人。渋谷で男に連れ去られ、赤坂で監禁されていたそうだ。
17日、4日ぶりに、脱水症状等はあるものの無事保護された彼女達。
拉致監禁した29歳の男は、少女達が監禁されていた短期滞在型マンションの1室で自殺、していた。
被疑者死亡で送検されたその男に、聞けば少女達は自らついて行ったのだという。
いいバイトがあるから。お金がもらえるから。
そうやって、まだ警戒心の薄い子供を監禁する男が一番悪いのは当然。だが、それにつられてしまう彼女達もどうなのだろう?
少女達の親は心中複雑に違いない。監禁されていた娘達は、全くの無辜ではない。

世の中、いろいろ、間違っちゃいないか。

 


2003. 7. 15

今日、職場に、外注さんからちょっと普通は見ない御中元が届いた。

枝豆。
枝付き。
根付き。
もちろん生。

普通の会社なら、こんなものが届いたら「こんなものもらってどーすんだよ、どこで茹でろって言うんだよ!?」くらいの文句は出るのだろうが、ウチの職場は大喜び。
嬉々として枝からサヤを切り離し、塩で揉んで色鮮やかに茹であげれば、就業時間後に軽い宴会の始まりである。
ここまで見越しての『御中元』なのだろう。
つまり。
早い話。
……バレている。
と、いうワケだ。

生の枝豆が立派に御中元や手土産として成立する職場って、やっぱりフツーじゃないですか?(笑)

 


2003. 7. 9

7月1日に行方不明になり、2日朝、無惨な姿で発見された長崎の男の子を、殺害したのは12歳の中学生だったのだそうだ。
痛ましいと思うし、やりきれないが、「子供があんな残忍な犯行を」との言葉にはふと首を傾げてみたくなる。
時に子供は残忍になる。無邪気で無知だからこそ、そうと思わずに残忍になる。
自分が痛みを知らなければ他人の痛みも想像できない。得てしてそういうものだろう。
社会がどう、周りがどう、親がどうという気は今はない。その中学生本人の問題である。
男の子が遺体で発見されてから1週間──中学生が男の子を殺してから、1週間。
その1週間を、彼はどうやって過ごしていたのか。それを思うと心が冷える。
中学生は事情聴取に際し、被害者の両親に向けて「ごめんなさい」と言ったともいう。

願わくは、それが子供の狡猾さから来る口先だけの言葉でないように。

 


2003. 7. 8 タイガーマジック。

シリーズ開幕早々から何か憑いてでもいるんじゃないかと思うほどの快進撃を続けている阪神タイガース。
7月も初旬だというのに、オールスター前だというのに、もうマジック49を灯してしまった。
セリーグでは過去最速、セパ合わせても、1965年南海(現ダイエー)の7月6日に次ぐ、2番目の記録だそうだ。
やっぱり今年は本物ですかタイガース!?

 


2003. 7. 7

ものの見事に雨な七夕。
去年は晴れていたのだが、その前の2001年は確か雨。2000年に至っては台風が襲来していたようだ。
本来は旧暦で数えるべき七夕を、新暦で数えるから梅雨時にあたるのだ。
こればかりは仕方がない。
ま、たとえ空が雲で覆われて下界が雨でも、空は晴れていようとも、どうせ天の川に水没してるんだから関係ないよね、アルタイル(笑)。

 


2003. 7. 6 ブルースな日々 ああガス欠!

大阪からわざわざこのために上京なさるMさまに便乗させていただいて、パン・プランニングの芝居『ブルースな日々 ああガス欠!』を見る。
場所は銀座博品館劇場。
もともと平田宏明さんが御出演というのでチケットを取っていただいたのだが、よくよくキャストを見ると、前田吟、山口果林、こっそりウガンダなどなど妙に豪華だった。
芝居自体は、演技をする役者がいて、バックでコーラスとキーボード、ギターが解説を入れて進行してゆく『音楽劇』。これがまた楽しい楽しい。感覚で言うなら、ドラマ『動物のお医者さん』のキートン山田をコーラスがやっているような感じ、だろうか、とにかく普通に台詞と演技で進行して行く芝居と、バックとのかけあいが楽しいのだ。
芝居のストーリーそのものもコメディで、1時間半、ほぼ笑いっぱなしだった。
何がコワいって、この話、脚本家の実体験が7割、ってところだろう(^^;)。
ガス欠で、仲間の車とはぐれて、道に迷って荷物が燃えて。
よく無事で帰りつけましたね、と、最後に本気で思ってしまった。
この芝居、とあるキャラクター2人のその後は、とか、座長の家庭はどうなった、とか、いろいろ質問が相次いだため、脚本家氏、続編を作るおつもりであるらしい。
ぜひ、やっていただきたいものである。

 


2003. 7. 4

先日つけとどけ御中元を送った従兄宅から、御中元返しが届いた。
ものはもちろん地元の産物。
数え上げれば枝豆、とうもろこし、ピーマン、きゅうり、じゃがいも、茄子、ハウスみかん、いんげん豆に、かぼちゃ。品目を並べ立てただけでも相当だが、もちろんそれぞれ大量である。
じゃがいもなんてスーパーで3袋、なすも2袋くらいに分けて売れそうだし、かぼちゃにいたっては大きな物がまるまる1個だ。
従兄宅に電話をかけて
「いつもたくさんありがとう! 店で売ってるのより全然味がいいから嬉しいよー♪(本気)」
と礼を言ったら、笑顔だと判る声音でこう返された。
「いやん、そんなことないわよー、ごめんねいつも地のもので。1回分くらいしかないしー」
…………いや、あの……その『1回分』て、一体何人家族の1回分想定してますかおねーさま(^^;)。
が、いい加減私も慣れているので、段ボール箱を開けて中身を確認した瞬間に、「枝豆は茹でて分けて冷凍、かぼちゃは煮付けて、揚げて、サラダ、グラタン、あとは水煮して冷凍するか隣と分けるか……とうもろこしも茹でて余ったら粒にして冷凍で、ピーマンは炒めてきゅうりはサラダか浅漬け、いんげんは和え物、茄子は炒めたり焼いたり揚げたり和えたり……」と即座に使い道が浮かぶようになっている。
絶対に、私が料理が嫌いじゃないのは、嫌ってこの食材を無駄にしたくないから、もあるのに違いない。
にしても、かぼちゃがちょっと大量なのだ、今回。
いっそ蒸して潰してかぼちゃプリンでも作ってみるか?
……って、誰が食べるんだよ自分甘いもの苦手なのに(苦笑)。

 


2003. 7. 1 差し障り、ありすぎ。

判る人だけ判ってほしい。
N○K教育で放送中のアニメ『十二国記』。
今夜は第1章の最終話である。
BSで放送されたのを録画してもらって一度見てはいたのだが、それでもやっぱりソファから落ちそうになってしまった。

楽俊。
差し障り、ありすぎ(^^;)。
『ちょっと』どころの話じゃないだろう、ナニ考えてンだよぴ○ろっ!?

あの楽俊に関する限り、陽子に慎み云々言えた義理じゃないはずだ(苦笑)。

 


 

 

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