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2000. 11. 28
今夜の『プロジェクトX』、タイトルは、『よみがえれ日本海』。
1997年1月のナホトカ号重油流出事故で壊滅的な打撃を受けた、福井県三国町を初めとする日本海沿岸を、人海戦術で甦らせたボランティアの記録である。
流出した重油の量は、ドラム缶にして3万本以上。
真冬の日本海岸を覆い尽くすその黒い重油を、地元住民と協力して取り除くために集まったボランティアの数は、30万人を数えたそうだ。
厳冬の日本海。固まりやすい重油に機械は使えない。柄杓ですくい、バケツに移し、少しずつ手作業で、すれ違い、体調を崩しながら、3ヶ月かけて、海を、取り戻した。
この番組の基本コンセプトは、『名もなき挑戦者たち』。
人の力を、想った。
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2000. 11. 24
つい先日のことだが、私が煙草を吸わないのだと知った会社の先輩がこんなことを宣った。
「え、狐(仮名)、煙草吸わないの? 似合うのにー」
だから、というワケではもちろんないのだが。
別の先輩に1本もらって、吸ってみましたマルボロ赤(笑)。
火を付けて、吸い込む。なるほど苦みがある。
以前友人にもらって試したバージニアスリムはメンソールだったからミントっぽい味がしたのだが、これは『いかにも煙草』な味がした。
吸えない、こともない。うっかりすると自分的にはマルボロの方がバージニアスリムよりも吸いやすいくらいに。味覚にも、バージニアスリムではお茶の味まで変わったことを思えば、影響は少ないように思われた。
が。ここで、問題、発生。
…………声が…………低くなる、のだ、何故か(^^;;;)。
「はい」の一言でセールス電話の主をして「奥様はいらっしゃいますか?」と言わしめたこともあれば、本人が出たにもかかわらず友人に「あのー、○○と申しますが、狐さん(もちろん仮名)いますか?」と言わせたこともあるほど、時に低くなる、この、声が、更に。
これは、困る。
味覚の変化は自分的に影響が大きいが、声が低くなるのは対人的に、ソレより遙かに被害が大きい。そんな低音が日常化した日には、思わず男性役で声優デビューも考えたくなるではないか(←アタリマエだが冗談である)。
と、言うワケで。
今回も習慣化を危惧しつつ私の好奇心につきあってくれたH嬢。
キミの心配はやはり杞憂なので安心するように(笑)。
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2000. 11.
23 リバーダンス ミレニアム ジャパンツアー
東京国際フォーラムで公演中の『リバーダンス』を見てきた。一昨年来日した時の公演は、見たいと思ったときには既にチケットは完売でいささか残念に思っていたので、今回は早々にチケットを、それもPuckちゃんの薦めに従って、S席を予約したのだ。(会場に到着してから、私達はこのことに心から感謝した。Puckちゃんありがとう!)
お仲間は、翠條さん、つーじいさん、万里ちゃんの3人。
まず翠條さん、万里ちゃんと有楽町で待ち合わせ、国際フォーラム内のカフェで軽くお茶をしてからつーじいと合流、ホールAへと向かった。
場内の指示に従って、自分達の席を探す。
見つけて、驚いた。指定はL2扉5列20〜23だったのだが、この『5列目』というのが、ステージを広くした関係で、一番前、に、なっていたのだ。喜んだのは当然のことだった。
そして、開演。
ライトが落ちる。ナレーションが入る。まず、群舞。もうそこから圧倒されていた。
一糸乱れぬタップ、そしてダンス。ダンスのバックに流れる音楽も、歌も演奏も素晴らしかった。一番前だった上に、ダンサーが真正面に来てくれる位置、という美味しすぎる座席だったから、ダンサーの足運びは勿論指や腕の表情が、ステージでソロ演奏をしてくれるバンドメンバーの指使いや表情が見える。息遣いやかけ声が聞こえる。
ダンスそのものも、アイリッシュ・ステップ・ダンスあり、フラメンコあり、コサックあり、ストリートダンスあり、とバラエティ豊かで。技術は勿論衣装も綺麗で凝っていて。
時に華麗で、時に優雅で、時にシャープで、妖艶で楽しげで。
立ち上がって手を伸ばせば触れられそうな程の位置で見る『リバーダンス』は圧巻だった。
途中休憩を15分挟んで、たっぷり2時間15分、心から楽しませ、興奮させてもらった。
次に彼等が来日する時も、私はまたチケットを取るに違いない。
その後、先に帰るつーじいと別れ、八重洲ブックセンターで(途中Puckちゃんと国際電話で話つつ)『スカーレットウィザード』4巻をゲットしてから、3人でイタトマで軽く食事をしながら、お喋りにいそしむこと3時間(笑)。
本当に、とても楽しい1日だった。
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2000. 11. 20
九州で、絶滅したとされているニホンオオカミらしき犬科の動物の写真撮影に成功したそうだ。
詳細な調査が行われたわけではない。だからまだ、狼でない可能性は高い。
けれど、滅びて久しいとされていた、その日本の山野の王が、もしも生きていてくれたのなら、私は素直に嬉しいと思う。
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2000. 11. 19
睦月ちゃん、ドラちゃんさん、祐さんと4人で、睦月ちゃんの就職祝いを兼ねたミニオフを開いた。
場所は上野。目当てはお昼ご飯と、国立西洋美術館で開催中の『死の舞踏』展である。
まず御徒町で集合して、飲茶の店『SEA DRAGON』で昼食会。
1時間ほどそこで過ごしたあと、メインの絵画展へと向かった。
『死の舞踏』。
中世から現代に至るまで、ヨーロッパで1ジャンルを形成するほど数多く描かれた、この絵画たちの、主なモチーフは、死の象徴・髑髏だ。
骨だけになった死人が、教皇を、皇帝を、王を王妃を若者を娘達を、あらゆる職業の人間を、死へと誘う。けれど、不気味であるはずの髑髏たちの纏う雰囲気は、どこか剽軽で。中世に描かれたそうした髑髏たちよりも、近現代の『死の舞踏』に描かれる、きちんと衣服を纏った『将軍』達の方が、余程、『死の使い』に、見えた。
第1部と第2部に別れて約300点が展示されている『死の舞踏』展を、見終わった頃にはもう入場してから3時間近くが過ぎていて。
それから風月堂でお茶をしながら話すこと2時間、楽しい時間を過ごして、私達は帰路に就いた。
ヨーロッパで描かれた『死』には、東洋とはまた違ったものがある。『死の舞踏』展は、上野国立西洋美術館で12月3日まで開催中なので、興味のある方はどうぞ。
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2000. 11. 17
毎年11月18日前後は、獅子座流星群のピークである。
今年の日本でのピークは、17日深夜から18日明け方までだという。
33年に一度の大出現だと騒がれ、今は鈴鹿にお住まいのChacoさんと二人、ベランダのエアコンの室外機の上で毛布にくるまって明け方近くまで夜空を眺めたのは、一昨年のことだ。
今、東京は雨。
だから、空を見上げても星は見えない。
けれど、厚い雲の上で、多分星は流れている。
獅子座流星群、と呼ばれるものは、テンペル・タットという名の彗星がその軌道上に残したチリである。おそらくは米粒ほどもないだろうそのチリが、地球の大気圏にぶつかって、あれほど綺麗な流星になる。
彗星達は、その身を削って宇宙を飛ぶ。
その軌跡に残る、彗星の名残が、惑星の大気と出会って流れ星になる。
夜空を飾る流星群は、そうやって宇宙を行く彗星達の、存在証明、かもしれない。
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2000. 11. 11 アイルランドの風
エンヤのCDを買った。
97年にベストアルバム『Paint the
sky』を発売してから3年。
完全オリジナルとしては『THE MEMORY OF
TREES』以来5年ぶりに発売になった、『a day without
rain』。
シングルカットされている『Only
Time』はじめ、全13曲、どれも穏やかな雰囲気のいい曲ばかりで、早速ほとんどエンドレス状態となっている。
日付が変わるのも間近の23時、そのお供に手元にあるのが梅昆布茶の入った湯飲みってのは、何か間違っている気がしないでもないのだけれど(笑)。
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2000. 11. 8
アメリカ大統領選挙。
共和党ブッシュ候補と民主党ゴア候補の2人で争われている今回の大統領選だが、史上稀に見る接戦で、フロリダの結果が出るまでどちらが勝つのか判らないのだという。
人口に比例して州ごとに『選挙人』の数を決め、その『選挙人』を、その州で多く得票した候補が勝ち数のように獲得して行く。その勝ち取った『選挙人』の総数が270を越えれば、その候補が次期大統領。
いささか複雑でもあるし、一方がより多くの州で勝利をおさめても、その州に割り当てられた『選挙人』の数が少なければ、他方に大統領の座が渡ってしまう、という逆転現象も起こりうる、などなど、疑問を抱く点がないでもないのだが、それでも。
国民が直接自分達の国のトップを選べることを、「いいなぁ」と、思ったり。
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2000. 11. 5
とある夕方のニュース番組のお天気コーナーによれば、この冬は暖冬なのだそうだ。
が、やはり同じお天気コーナーのキャスターを勤める気象予報士氏によれば、来年から、この冬レベルの気温なら、平年並み、と呼ぶことになるとのこと。
理由は、『平年並み』を算出する平均値を取る期間が、これまでは1961〜1991年の30年であったのが、来年からは1971〜現在までになるから、なのだとか。この2つの期間の平均気温を比べると、1度ほども1971年からの方が高いのだという。
つまりは、以前の基準で見れば暖冬だったものが、10年、基準値を取る期間をずらしただけで、当たり前の冬の気温になった、ということだ。
そういえば、私が子供の頃は、夏も、今のように35度をぶっちぎることは稀であったように思う。
『地球温暖化』という言葉を、実感を持って、今更のように受け止めた。
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2000. 11. 3 東の海神 西の滄海
翠條さんとふたりで、劇団てぃんか〜べる第26回公演『東の海神 西の滄海』を見た。
原作は、知る人ぞ知る小野不由美主上の十二国記シリーズ3作目である。
劇場所在地は西武新宿線新井薬師前。17時30分開場18時開演だったのだが、早めに待ち合わせ新宿をぶらついて軽くお腹をふくらませてから行こう、ということになって、2時に待ち合わせ時間を設定した。
落ち合って、向かうのはタイムズスクエア。「ひょっとしたらあるかも」とエアガンS&Wを探して東急ハンズのそれらしい階を一通り見て回った後(ちなみにエアガン自体なかった)、次に向かったのはお約束のように紀伊国屋書店。来年のカレンダーを眺め、ノベルズコーナーで新刊・既刊を確認したり、文庫のフロアで『西遊記』のラストを確認したり、児童書コーナーで立ち止まったり、最後はやっぱり1Fを眺めたり。結局1時間以上過ごすのだから、やはり本屋は本好きにとっては格好の時間つぶしの場所なのだった。
時計の針が16時を回ったので、高島屋6Fのアラン・チャン・ティールーム『茶語』へ。ここで、翠條さんの頼んだモノがなかなかこないと思ったら忘れられていた、などという落ちもつけられつつ、軽く食べ物をお腹に入れて、西武新宿線新宿駅へと、向かったのだ。
が。東京に住んで長い私は、実は西武新宿線に新宿から乗ったことがなかった。高田馬場から乗り換えた方が断然楽なので、そちらしか使ったことがなかったのだ。翠條さんに至っては西武新宿線に乗ったことがなかった。当然ふたりとも駅に行ったことがない(^^;)。とりあえず東口へ向かい、アルタ前の交番で場所を聞いて、無事新井薬師前へと辿り着いたのだった。
さて、ここからは劇の感想である。
何に驚いたといって、キャストだった。入口でもらったパンフレットを見ると、登場人物のキャストが、更夜のおおきいのを除いて全て女性、だったのだから。
「・・・大丈夫なのか?」
と心配になったのだが、いざ始まってみると、あまり気にはならなかった。
途中「あー、この台詞省いてほしくなかったな」と思った箇所もあるにはあったが、芝居自体はほぼ原作通りに進んだ。十二国世界の基本構造の説明はほとんどなかったのだけれど、まあ原作を知らずにあれを見に行く人などまずいないのだろうから、よいのだろう。雰囲気に違和感を覚えることもイメージを壊されることもあまりなく、おおむね楽しめる芝居だった。
劇場を出てから新宿に戻って夕食を取り、次に向かったのは、ウチ(笑)。
お茶を片手に、人に頼んで録画してもらった『闇の末裔』1〜4話を見ながらさんざっぱら笑ってひやかして、しょーもないコトを延々喋って、寝たのは明け方3時30分を過ぎた頃だった(笑)。
4日は軽いブランチ(つまり目覚めての第1食が朝昼兼用になったワケだ)を取った後、近所の紅茶専門店に行って、紅茶の日前後のみの特別メニュー・アフタヌーンティープレートをいただく。いつもながらの美味を堪能した後、翠條さんを駅まで送って、長いデートはお開きになった。
あー、楽しかった♪
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2000. 11. 2
会社の先輩がエアガンを持っている。
デスクに出ていたそれを、今日、久々にちゃんと、見たのだが。
どういうワケか、やけに見覚えがあるのだ。
先輩が前に見せてくれたのを覚えていただけにしては、どうにも納得のいかない、いつも目にしているような、妙〜な馴染み深さが。
なんとも親しみの湧く、そのカタチ。
首を傾げながらエアガンに瞳を凝らし、黒い銃身を見つめて、納得した。
銃身に刻まれた銘は──SMITH
& WESSON(笑)。
これでピンとこなくてもS&Wと略せば判る人は増えるに違いない、某金髪紫眼の最高僧サマご愛用の品である。ただ、先輩のは黒で彼のは銀、という、違いはそれだけ。
道理で見慣れているわけだ(^^;)。
「はい」と右手に乗せられたS&Wを、アタリマエのように左に持ち替え横に構えたバカはワタシである(自爆)。
実物大で色も本物に近いというそのエアガンS&W。
以前見せてもらった時にも「いいなぁ」と思ったものだが、今度はついうっかり「欲しいな」などと思ってしまった。ちなみにちゃんとシルバーボディもあるそうな。
これでそのうちワタシがここに「買っちゃいました♪」なんて書いていたら、どうぞみなさま笑ってやってください。
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