SOLISTENKONZERT

DANIEL BARENBOIM
Klavier

GROSSES FESTSPIELHAUS
Samstag, 18. August 2001, 11.00 Uhr
Walfgang Amadeus Mozart
Sonate C-Dur KV 330
Allegro moderato

Andante cantabile
Allegretto

Ludwig van Beethoven
Sonate Nr.23 f-Moll op.57,
"Appassionata"
Allegro assai
Andante con moto
Allegro ma non troppo

Pause

Isaac Albe'niz
Suite Iberia, Erstes Buch
Evocacion
El puerto
El Corpus en Sevilla

Suite Iberia, Zweites Buch
Rondena
Almeria
Triana







昨日の狂乱「こうもり」は刺激が強すぎて今日の「アリアドネ」プレミエを見るには
料理で言えば何か口直しが欲しいところ。で、ちょうどバレンボイムのリサイタルが
その役目を果たすことになりました。それにしてもバレンボイムのピアノをライブで
聴くのは初めて。前半はモーツァルトのソナタKV330とベートーヴェンのアッパ
ショナータ。後半にアルベニスのイベリア組曲第1と第2を持ってくるというユニー
クなものでした。

バレンボイムといえばワーグナーなど重厚な音作りの音楽家との印象が強かったので
すが、モーツァルトのとても軽やかな演奏に身も心もリフレッシュできました。ベー
トーヴェンはちょうどポリーニとの聞き比べとなってしまい、バレンボイムにピンチ
かと思いきや、これがなかなか素晴らしい。ポリーニの深く厳しい熱情に比べれると、
流れるような爽快感があったように思います。

後半は大好きなアルベニス。全てイベリア組曲で固めたプロは実に多彩で、色彩感豊
かなパレット画を見るような素晴らしさでした。第1集、エボカシオン、港、セビー
リャ聖体祭で一区切りつけて、第2集はロンデーニャ、アルメリア、トリアーナはま
るでスペイン情緒に思いを馳せると言った趣向で、実に楽しく美しいひと時です。前
半のモーツァルトの調和とベートーヴェンのエネルギーを冷ましながらも、バレンボ
イムのロマンチックな面も聴かれた最高のご馳走といった感じでした。

聴衆の反応も素晴らしく、前半からスタンディングオベイションが続いていました。
何とアンコールは5曲も続き、1曲ごとに観客は立って拍手喝采。そして座ってアン
コールを聞くというパターンを繰り返すこととなりました。