Sferisterio de Macerata 10 Augosto 2001 ore 21.30
Aida

Oper in quattro atti. Libretto di Antonio Ghislazoni
Musica di Giuseppe Verdi


Il Re Gianluca Breda
Amneris, sua figlia Carolyn Sebron
Aida, schiava etiope Norma Fantini
Radames, captiano delle guardie Franco Farina
Ramfis, capo dei sacerdoti Alberto Rota
Amonarsro, Re d'Etiopia Lucio Gallo
Un messaggero Silvano Paolillo
Una sacerdotessa
Paola Fornasari Patti
Direttore Daniele Callegari
Regia, scene e costumi Hugo De Ana
Regista collaboratore Fabio Sparvoli
Coreografie Leda Lojodice
Luci Vinicio Cheli
Orchestra Filarmonica Marchigiana
Coro Lirico Marchigiano "V.Bellini" Maestro del Coro Carlo Morganti





マチェラータは中部イタリアのアドリア海に面した丘陵地帯にある街。結構辺鄙なと
ころにあって行くのが大変です。ブレゲンツからのアプローチは幾つかあって、ひと
つはブレゲンツ→チューリヒ→ボローニャ→チヴィタノヴァ・マルケ→マチェラータ
と列車で辿るルート。ただしこれでは時間的にも厳しいので、ブレゲンツ(鉄道)ミ
ュンヘン(LH)アンコーナ(タクシー)マチェラータで行くことにしました。朝9
時半にブレゲンツを列車で発ちほぼ12時にミュンヘンへ。14時半のLH&Dor
omit共同運航便でアンコーナへ向かいます。今日もブレゲンツでは強雨の悪天候
でしたが、さすがにアルプスを越えたあたりから雲ひとつない快晴。イタリアの陽気
が燦燦と輝いていました。ほどなくアドリア海沿いに飛び、海岸線が眩しく
光っていました。所々ビーチに点在する街もくっくりと見え真夏の雰囲気一杯でした。
16時半にアンコーナ到着。ここからタクシーで45分ほどでマチェラータにようや
く到着しました。ちなみにタクシーはチップ込みで17万リラ程度。それにしても景
色が緑一色のオーストリアと違って、小さな無数の丘陵が連なる地形で、緑と茶色が
入り交ざった光景でした。とにかく明るくて暑い感じ。気温は33度Cを記録してい
ました。

さてマチェラータは小高い山の上に築かれた城壁の街といった感じで、ホテルは野外
劇場(スフェリステリオ)のバックステージ路地に面したアレーナというところ。と
ても小さなホテルですが今日の歌手達の喉鳴らしやオーケストラの練習が聴こえてく
るのはとても面白かったです。街中ですが、実際の街はどうも劇場より上部の丘の上
に密集しているようです。今日はとにかく猛暑なので散歩は明日のお楽しみにしてお
き、周辺の散策と食事でゆっくりと過ごしました。さて音楽祭チケットはチケット・
オフィスで引き取りますが、その時に座席番号がチケットに書き込まれました。今日
のアイーダは平土間最前列中央(f1列2番)というベストポジション。明日のトス
カは同じ席の一列後(f2列2番)でした。チケットオフィス横に売店もあり、マチ
ェラータ音楽祭関連の本やCD、グッズが売られていました。ちなみにここでCD−
ROM版の音楽祭ブックをゲット。

Norma Fantini (Aida)

Carolyn Sebron (Amneris)

開演は21時半。もうすっかり暗くなり涼しくなっていました。席に付くとさすがに
スケールが大きい劇場にびっくり。横に長くて縦に短いといった感じ。バックステー
ジは巨大なレンガの壁で、これを桟敷席の壁が取り巻く構造。すなわちステージは巨
大な城壁に取り囲まれたように、音が空に逃げない効果があるようです。その為か、
オーケストラも歌も響き渡り、音圧音量感はまったく不満は感じません。指揮はDani
ele Callegari、演出Hugo De Ana。アイーダは美貌のノルマ・ファンチーニでかなり
の迫力でした。リリックとドラチックを兼ね備えた歌がとても冴えていました。アム
ネリスはキャロリン・セブロンで彼女も凄い迫力。ラダメスは当初マルティヌッチが
予定されていましたが、フランコ・ファリーナに変更となりました。それでも彼のラ
ダメス、ろうろうと響くテノールは時に輝かしく素晴らしいものがありました。それ
からルチオ・ガッロのアモナスロも最高に貫禄一杯。キャストはかなりの出来栄えで
合唱も迫力十分。さて舞台はさすがに豪華絢爛。もっとも装置自体はシンプルな構造
で底面に大きな銀色に輝く楕円形ステージをセットし背面は三角錐状の短冊面が横一
列にずらりと配列したもの。最初は銀色にレリーフされた面を正面に向けていますが、
これを3面に回転することによってエジプトのレリーフが出てきたりと、情景をデコ
レート。またこれは扉の役目もしていて、壮大な行進曲のときにはアイーダトランペ
ットが出てきてスペクタクルさ一杯の演出でした。バレエも見もので素晴らしい歌の
共演ともにすかっと爽快な公演でした。さてこの劇場は吹きさらしのためか常に強い
風が吹いていて劇場の風きり音がしていました。時に砂埃が舞い上がり野外の雰囲気
が一杯。さてさてイタリアの人はタバコを好きな方が多く、オケも開演前にはピット
の中で吸っている人が多いようですね。ほとんどの方は平気で吸殻を床(地面)に捨
てるのには違和感です。ドイツ語圏ではまずこういった光景はありませんから。それ
にしても素晴らしい公演で終演が深夜1時と以外と早く終わりました。