●NHK交響楽団定期公演10月Cプロ
2000年10月7日(土)14:00/NHKホール
指揮:エフゲーニ・スヴェトラーノフ
コンサートマスター:篠崎史紀
合唱:東京少年少女合唱隊
(プログラム)
チャイコフスキー・バレエ音楽のフラグメント
バレエ音楽「くるみ割り人形」作品71から
−休憩−
バレエ組曲「白鳥の湖」作品20から
バレエ組曲「眠りの森の美女」作品66から
(アンコール)
「くるみ割り人形」第2幕よりパ・ドゥ・ドゥ
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ようやく秋雨もあがり晴れ間が広がった土曜日。こんな日は久々にN響にでも出
かけたくなった。少し早めに会場についたが9月末のマーラーの日と同じスヴェ
トラーノフのカルテットが演奏されていた。前回よりも俄然演奏が素晴らしい。
終楽章の情熱がひしひしと伝わってくる素晴らしい音楽ではないかと思った。
今日の演奏プロは当初予定されてた楽曲から多少アレンジされている。具体的に
は「くるみ割り」に重きをおき、少年少女合唱が加わる。その「くるみ割り」は
ゆったりとしたテンポで演奏され、とても良かったと思う。最近、バレエに行く
チャンスが少ないが、こと「くるみ割り」に関してはベジャール&東京バレエが
記憶に新しい。スヴェトラーノフ&N響のロマン溢れる演奏を聞くと、ついあの
名場面が思い出された。
後半の白鳥と眠りの森はバレエというイメージからシンフォニックさが全面に出
た演奏。特に白鳥の湖でのたっぷりとオーケストラを鳴らすあたりはスヴェトラ
ーノフらしい懐の深い音楽だ。今日はバレエをイメージしながら聴いていたのだ
が、後半ではバレエの場面が余り想起出来なかったのは何故だろうか。この当た
りにバレエ音楽をコンサートのみに絞り込んだ違いがあるのだろう。いずれにし
ても、フィナーレにかけてスヴェトラーノフならではの大きな音楽を楽しむこと
が出来た。