●サントリーホールN響名曲シリーズ1
2000年8月4日(金)19:00/サントリーホール
(演奏)
指揮 :サカリ・オラモ
チェロ:長谷川陽子
管弦楽:NHK交響楽団
(プログラム)
シベリウス :交響的幻想曲『ポホヨラの娘』op.49
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲ロ短調op.104
−休憩−
シベリウス :交響曲第5番変ホ長調op.82
(アンコール)
シベリウス :悲しみのワルツ
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もう夏休みシーズンのためか最近はコンサートが少なくて寂しい。そんな中、サ
ントリーでN響を聴けるのは嬉しい。そういえば最近、N響を聴いていなかった
が、さすがに安定した演奏を楽しめた。とくにアンサンブルのまとまりは素晴ら
しく、オラモの統率力溢れる指揮とも上手く噛合っていた。
個人的にはシベリウスを夏に聞くのは好きだ。北欧の涼しくて雄大な大地を想像
するだけで、清涼感が漂うのがその理由。オラモの描くシベリウスは、そんな清
涼感にも味わえるのと同時に、しっかりと重心の座った音楽を聴かせる。特に、
第5番のシンフォニーの手応えは素晴らしい。豊かに響くブラスと弦がシベリウ
ス独特の情感を描き、思わず聞き入る。ただシベリウスといえばヤルヴィ&エー
テボリのイメージが強いためか、どこか物足りなさも感じた。
長谷川さんのドヴォルザークも良かった。この曲は随分と久しぶりに聴くが、や
はりドヴォルザークのこの曲は素晴らしい。前後のシベリウスにサンドイッチさ
れている為か、ドヴォルザークも何処かシベリウス的な音楽に聞えた。
(2000.8.4 22:40)