●ベルリンフィル12人のチェリストたち
 2000年7月14日(金)19:00/サントリーホール
(演奏)
 ゲオルク・ファウスト
 ルートヴィッヒ・クワント
 ディートマール・シュワールケ
 リヒャルト・ドゥーヴェン
 クリストフ・イーゲルフリンク
 オラフ・マニンガー
 マルティン・メンキンク
 クヌート・ヴェーバー
 ニコラウス・レーミッシュ
 ダヴィッド・リニカー
 ゲッツ・トイチュ
 マルティン・レーア
(プログラム)
 ジャン・フランセ
  朝のセレナード
 三枝成彰
  JAPANESE/GERMAN=?
 レナード・バーンスタイン
  ウェストサイドストーリーよりマリア、トゥナイト、サムウェア、アメリカ
 −休憩−
 エイトル・ヴィラ・ロボス
  「ブラジル風バッハ」第1番
 ヴィルヘルム・カイザー=リンデマン
  ボサ・ノヴァ(12人のための)フラジル風変奏曲
 チャブーカ・グランダ(編曲:ホセ・カルリ)
  肉桂の花
 アストル・ピアソラ(編曲:フリオ・メダグリン&ジャックス・アモン)
  アディオス・ノニーノ
 アストル・ピアソラ(編曲:ホセ・カルリ)
  フーガと神秘
(アンコール)
 アストル・ピアソラ :リベル・タンゴ
 三枝成彰編曲    :荒城の月
 サルガン      :ア・フエゴ・レント
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先週金曜のベルリンフィル・ブラス・クインテットに引き続き、今週はベルリン
フィル12人のチェリストたちを聴く。前回の公演では中丸さんのソプラノとの
共演がとても印象的であったが、今回も言うに及ばず素晴らしい演奏となった。

前半はやや大曲を3っつ。後半はチェロの名曲中の名曲「ブラジル風バッハ」が
さすがの出来映え。ここ数年で脚光を浴びつづけているピアソラも聴けて実に充
実した内容となる。ファウストとクワントが適宜トップを交代しながら、12人
の面々が妙技を繰り広げる。時に3人づつのプルトで4つの声部のアンサンブル
を聴かせるかと思えば、次第に幾つかのパートに分離し、多彩なハーモニーを響
かせて行く。12人全てがヴィルトゥーゾである所以を思う存分に聴かせてくれ
た。チェロだけのアンサンブルではあるが、室内オーケストラを感じさせるアン
サンブル力にはいつもながら感心した。