ベルリンからのモバイルコンピューティング(2)


ベルリン速報>ジークフリート/ドイツ・オペラ 2.23 tujimoto


ドイツ・オペラの指環は198?年頃に日本で上演されたのと同じ舞台です。
速報というと大げさですが、久しぶりにいろんな仕掛けのある楽しいオペラ
を観ることが出来ました。キャスティングは下記の通りです。

Deutche Oper Berlin / Sonntag, den 23 Februar 1997
Der Ring des Nibelungen / Zweter Tag
Siegfried
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Musikalische         Leitung Jiri Kout
Inszenierung         Goetz Friedrich
Buehne und Kostueme  Peter Sykora
Siegfried            Rene' Kollo
Mime                 Horst Hiestermann
Der Wanderer         Robert Hale
Alberich             Oskar Hillebrandt
Fafner               Friedemann Kunder
Erda                 Kaja Borris
Bruennhilde          Gwyneth Jones
Waldvogel            Heidi Person
Horn-Solo            Paul Sharp

第1幕は背景にカラフルなイラストの大きな垂れ幕が下がり、右側に鍛冶屋の
からくり。

>ホルスト・ヒースターマンがまだまだ元気で頑張っているみたいですね。
>もう“超”がつくベテランですが、彼ならではのミーメが楽しめそうですね。

BMWさんがおっしゃる通り、ヒスターマンのミーメが光っていました。ヒスター
マンを実演で見るのは初めてでしたが、以外と大きな方なのですね。コロのジーク
フリートよりも立派に見えました。でもさすがベテランとあって、ジークフリート
に虐げられるミーメとてもリアルでした。

コロのワーグナー歌手引退まで後わずかとのことですが、これほど機敏に走り回る
舞台を見ると、まだまだ行けそうなのに思ってしまいます。出だしから調子の良い
歌で、とても安定していました。ドイツ・オペラの指環1サイクルはほぼ4週間で
すから、十分静養できるのでしょうね。

やはり、この演出とても面白いです。フラッシュライトや、かまどの煙、ロボット
の大蛇などなど、見ていて楽しいですね。もっとも現代の指環演出から見ると、
すでにフリードリヒのは過去のものかもしれまんが。
特に感じたのは、やはりこのオペラハウス、舞台が深いことです。全体にトンネル
を基本とした舞台ですが、日本で見たときは、これほどトンネルが長く無かった
と思うのですが。ジークフリートがトンネル奥の方に駆けていく様は、本当に森を
抜けていく効果満点でした。

ヘイルのヴォータンいいですね。深みのある声と長年ヴォータンをやってきた演技
とても安心して観ていられます。

ブリュンヒルデは日本公演の時はカタリーナ・リゲンツァだったかなと記憶して
いますが、このところ、ドイツオペラのブリュンヒルデはギネス・ジョーンズの
ようです。とにかくその歌手人生の長さに驚きます。もうかなりのお年なのです
が、若々しいメーキャップでバリバリに歌いまくるのは本当に凄いの一言です。
ブリュンヒルデの目覚め。ジークフリートを観たくなるシーンのひとつです。
ここでジョーンズは少し音程が上ずっていますが、ビブラートですかさず修正。
レーザービームのように鋭いドラマチック・ソプラノが客席に放射されます。
実に衰えを感じさせないパワフルさに感動しました。


コート指揮によるオーケストラのサポートも安定し、厚みのあるワーグナーの
響きも十分でした。開演は17:30、終了23:00とどっぷりとワーグナー
に浸ることが出来ました。

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