2008.03.23 『賭博者』チェルニャコフ新演出バレンボイム指揮/ベルリン・フェストターゲ2008


staatsoper
unter den linden

FESTTAGE 2008
Sonntag 23. Maerz 2008

der spieler
Oper in vier Akten
Text von Sergej Prokofjew
nach dem Roman von Dostojewski
Musik von Sergej Prokofjew
in russischer Sprache mit deutschen Uebertitlen

MUSIKALISCHE LEITUNG Daniel Barenboim
INSZENIERUNG, BUEHNENBILD, KOSTUEME Dmitri Tcherniakov
MITARBEIT KOSTUEME Elena Zaitseva
LICHT Gleb Filshtinsky
COHRE Eberhard Friedrich
DRAMATURGIE Francis Huesers

GENERAL Vladimir Ognovenko
POLINA Fristine Opolais
ALEXEJ Misha Didyk
BABULENKA Stefania Toczyska
MARQUIS Stephan Ruegamer
BLANCHE Silvia de la Muela
MR. ASTLEY Viktor Rud
FUERST NILSKIJ Gian-Luca Pasolini
BARON WURMERHELM Alessandro Paliaga
POTAPYTSCH Plamen Kumpikov
DIREKTOR DES CASINOS Gleb Nikoisky
ERSTER CROUPIER Gregory Bonfatti
ZWEITER CROJPIER Robert Hebenstreit
DICKER ENGLANDER Alexander Teliga
LANGER ENGLANDER Gianfranco Montresor
BUNTE DAME Enas Massalha
BLASSE DAME Alisa Zinovjeva
DAME COMME.CI, CA Elizabeth Laurence
EHRWUERDIGE DAME Constance Heller
VERDAECHTIGE ALTE Borjane Mateewa
HITZIGER SPIELER Ki Hyun Kim
KRAENKLICHER SPIELER Otokar Klein
BUCKLIGER SPIELER Gian-Luca Pasolini
ERFOLGLOSER SPIELER Ilya Kuzmin
ALTER SPIELER Alessandro Paliaga
SECHS SPIELER Juri Bogdanov, Dmitri Plotnikov,
Jens-Eric Schulze, Andreas Neher
Bernd Grabowski, Peter Krumow

staatskapelle berlin

koproduktion mit dem Teatro alla Scala di Milano
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昨日のマハゴニーの後は、DBでエッセンからデュッセルドルフに戻って、最寄のヒルトンにチェックインした。よって今日は、デュッセルドルフ08:53発のICEにてベルリン13:08着の移動となった。これもDBオンライン予約で29ユーロの格安。直前に買うよりも安く、チケットは自分でプリントアウトできる便利さ。さて今日は19時からウンター・デン・リンデンのシュターツオーパーにてフェストターゲ2008の新演出「賭博者」を見た。プロコフィエフが、ドストエフスキーの原作から台本をアレンジし、作曲した全4幕の歌劇。演出はドミトリー・チェルニャコフ、指揮はバレンボイムで、ミラノスカラとの共同プロダクション。ちなみにミラノでは今年6月に上演される。上演頻度が少ない事に加えて、バレンボイムがフェストターゲとして取り組むからには、是非見ておかねばならぬ必見プログラム。

開演前から幕が開いており、登場人物の何人かのグループがカジノに興じている。開演の時に一度幕が下りて、バレンボイムが登場。再び幕が上がると、カジノの場面からアレクセイの部屋の場面。ステージは分割されていて、一番左がアレクセイの部屋で、その右手が回転扉のある小ロビー、そして右手がカジノでセットが立体的に組まれている。ザルツブルクのフェルゼンライトシューレならば全てのセットを同時にレイアウトできるが、リンデン・オーパーでは左右に全体を動かして舞台転換を上手く工夫している。劇場サイトでは写真の一部が掲載されている。

さてドラマはドストエフスキーの小説では心理描写が延々と続くが、プロコフィエフの台本ではエッセンスが上手く構成されていて、ストーリー展開が早い。1幕と2幕の前半と3幕と4幕の後半に分けて、休憩を入れておよそ2時間50分に凝縮されている。音楽も場面描写が素晴らしく、ルーレットの回転する様子などオーケストレーションが実に上手い。バレンボイムとシュターツカペレによる圧倒的な表現力と重厚でダイナミックなサウンドが素晴らしい。ロシア出身の歌手達の卓越した演技力と迫力の歌がオーケストラと渾然一体となって火花を散らす。特にポリーナは素晴らしい。ドラマでも劇的な展開を見せるバブレンカは、回転扉から颯爽と登場した。沢山のSP達従えて、各々に大金入りスーツケースを持たせている。バブレンカの元気極まりない演説に周囲も唖然とした。ともかく、機能的なステージセットと緊迫感溢れるドラマと音楽は素晴らしかった。

来年2009のフェストターゲは4月4日〜12日で、シュテファン・ヘルハイム演出のローエングリンを軸にシュターツカペレによるマーラー9番、ブラームス・ドイツ・レクイエム、ミラノスカラによるヴェルディ・レクイエム、ベルリオーズ幻想など多彩な内容。



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