2007.12.09 『ワルキューレ』ウェルザーメスト&ベヒトルフ/ウィーン国立歌劇場


winer staatsoper
Sonntag, 9 Dezember 2007, 17.00 Uhr

Der Ring des Nibelungen
Die Walkuere
1. Tag des Buehnenfestspiels
Text und Musik von Richard Wagner

Dirigent Franz Welser-Moest
Inszenierung Sven-Eric Bechtolf
Buehne Rolf Glittenberg
Kostueme Marianne Glittenberg
Video fettFilm

Siegmund Johan Botha
Hunding Ain Anger
Wotan Juha Uusitalo
Sieglinde Nina Stemme
Bruennhilde Eva Johansson
Fricka Michaela Schuster
Helmwige Amanda Mace
Gerhilde Caroline Wenborne
Ortlinde Alexandra Reinprecht
Waltraute Aura Twarowska
Siegrune Sophie Marilley
Grimgerde Daniela Denschlag
Schwertleite Zoryana Kushpler
Rossweisse Cornelia Salje

Orchester des Wiener Staatsoper
Buehnenorchester der Wiener Staatsoper
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今日、12/9はウィーンフィルの後に、17時からウィーン・シュターツオーパーにてベヒトルフ新演出、のウェルザー・メスト指揮のワルキューレを見た。チューリヒでコンビを組んで来たベヒトルフとウェルザーメストがウィーンで繰り広げるリング・シリーズの初回プロダクションである。以後、来年4〜5月「ジークフリート」、来年12月「神々の黄昏」、再来年5月「ラインの黄金」と続く。さて今日のワルキューレは初日から3回目の公演。席はパルケット最前列左側。ウェルザーメストの指揮ぶりを見ながらステージを俯瞰する臨場感はさすがに迫力満点。冒頭の前奏から嵐の如くオーケストラの唸りに圧倒される。デリケートさとダイナミックさが柔軟に展開し、ウェルザーメストの凄い気合にもオーケストラが敏感に反応し、ステージと渾然一体化する。

暗めの照明をベースにステージはベヒトルフらしいシンプルさが首尾一貫して展開。狼が歩くシルエットなど映像を効果的に用いる。特に3幕のワルキューレたちが乗る騎馬は大きな彫像オブジェとしてステージに君臨し、ステージ全体に求心力を与えている。よって、全てがドラマに集中し、没頭させる。ヨハン・ボータ、ニーナ・シュテンメ、エヴァ・ヨハンソン、ユハ・ウシタロ、ミカエラ・シュスターらのキャストも素晴らしく、特にシュテンメのジークリンデは圧巻。とりわけ緻密かつダイナミックなアンサンブルによるスケールの大きなワルキューレに興奮した次第。さて今日のウィーンは朝から晴れ間も見え、マチネーではムジークフェラインも黄金に輝く天気。その後、曇り夕方からは雨が降り出した。



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