2007.12.07 『ルクルスの断罪』ツェルニク新演出クローケ指揮/ベルリン・コーミッシェ


komische oper berlin
Freitag, 7. Dezember 2007, 19 Uhr

Die Verurteilung des Lukullus
Oper in 12 Szenen von Paul Dessau
Text von Bertolt Brecht

Musikalische Leitung Eberhardl Kloke
Inszenierung Katja Czellnik
Buehnenbild Hartmut Meyer
Kostueme Nicole Timm und Sebastian Figal
Video Falschfilm (Huelsey, Rechsteiner, Grenier)
Choere Robert Heimann
Dramaturgie Bettina Auer
Licht Franck Evin

Lukulus Kar-Jan Dusseljee
Der Kommentator Markus John
Der Totenrichter Jens Larsen
Der Koenig Hans-Peter Scheidegger
Der Koenigin Erika Roos
Das Fischweib Gabriela Maria Schmeide
Die Kurtisane Christiane Oertel
Der Lehrer Christoph Spaeth
Der Baecker Peter Renz
Drei Frauenstimmen Karen Rettinghaus, Miriam Meyer,
Karolina Andersson
Zwei Kinder Sophia Duwensee, Anna Kokhanov
Die Chorsolisten der Komischen Oper Berlin
Der Kinderchor der Komischen Oper Berlin
(Einstudierung: Christoph Rosiny, Jane Richter)
Der Bewegungschor der Komischen Oper Berlin

Es spielt das Orchester der Komischen Oper Berlin
Trautonium: Pawel Poplawski
---

今日、12/7はアムステルダム08:04発のICEで発ち、デュースブルク経由で2本目のICEに乗り換えてベルリンに15時過ぎに到着した。天気は雨が上がった曇天で暖冬気味。街はクリスマス前の賑わいで活気に満ちている。19時からは、ベルリン・コミッシェ・オーパーにて、カーチャ・ツェルニク演出、エーベルハルト・クローケ指揮の『ルクルスの断罪』を見た。ブレヒトの放送劇をデッサウがオペラに作曲した歌劇で、リンデンオーパーで初演されている。滅多に上演されない為、本公演は最も期待される必見プロ。ローマの将軍ルクルスの死後の裁判はユーモアと風刺に満ちたパロディとして描かれる。昨日に見たダフネが木になっていく場面でナチスが二重写しとなったが、奇しくも冒頭、ルクルス葬送はナチスから現代にかけての歴史的葬送行進にルクルスが顔を出すなどコミカルな展開が続く。ブレヒトの原本では叙事的に淡々と語る声は奇想天外なコメンテイターとして登場する。様々な役柄に変身し、ルクルスと爆笑コメディを展開してゆく。演出はセットをはじめ練に練った仕掛けを施し、シリアスなインパクトも満載。普段余りなじみの無いデッサウの音楽からはリズミカルでポップな展開も描き出し、音楽的興奮と刺激と狂気に満ちたステージが堪らなく面白い。休憩無しの1時間50分、久々に斬新な刺激に狂喜した。今世紀、最大の話題昨か。2度、3度と見たくなる。開演前のロビーではブレヒト関連のCDも各種発売されており、既に廃盤となっていたケーゲル指揮「ルクルス」CDをゲットした。

さて、最寄りのヒルトンに帰ってテレビを付けると、今年6月に見たシェロー演出「死者の家から」を思わせる「トリスタンとイゾルデ」が放送されている。第1幕が終わったところで、バレンボイム指揮のミラノ・スカラ・シーズン開幕のライブであることが分かる。各幕間にはスカラ博物館でのインタビューやミラノ市内ガイドも放送され、見ていて実に面白い。第2幕、3幕と立て続けに見てしまった。深夜0時半頃にフィナーレを向かえる。映像はバレンボイムを正面から捉えており、最後の響きが消えぬうちに喝采が沸き起こった為、バレンボイムが一瞬苦笑いした。ともかく来週、火曜が待ち遠しい。



[HOME]