2007.12.06 『ダフネ』コンヴィチュニ&メッツマッヒャー/アムステルダム


De NEDERLAND OPERA
Het MUZIEKTHEATER AMSTERDAM
6 december 2007

Richard Strauss
Daphne
Bukolische Tragoedie in einem Aufzug, op.82
libretto van Joseph Gregor

originale productie
Aalto Theater essen, 1999

muzikale leiding Ingo Metzmacher
rgie Peter Konwitschny
decor en kostuums Johannes Leiacker
licht Johannes Leiacker
i.s.m. Bernd Hagemeyer
dramaturgie Werner Hintze

orkest Nederlands Philharmonisch Orkest
koor Koor van De Nederlandse Opera
instudering Martin Wright

Peneios Frode Olsen
Gaea Birgit Remmert
Daphne Juanita Lascarro
Leukippos Rainer Trost
Apollo Scott MacAllister
Erster Schaefer Pascal Pittie
Dritter Schaefer Wojtek Okraska
Vierter Schaefer Jan Polak
Erste Magd Renate Arends
Zweiter Magd YoungHee Kim
De man dei er niet bij hoort David Cohen

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今日、12/6は20時からネーデルランド・オペラにてコンヴィチュニ演出、メッツマッハー指揮のR.シュトラウス「ダフネ」を見た。オリジナルは1999年エッセンの上演でアムステルダムでは新プロダクション。精緻かつ透明な演奏と一筋縄ではゆかぬ刺激の演出が絶妙にマッチ。休憩無しの2時間、思考を巡らせる展開に目が離せなかった。ステージは四角い大広間をベースに、マッターホルンの背景画やビデオを映し出し、ダフネの通念に捉われない自由な発想に満ち溢れている。座席は最前列中央で、開放感あるオーケストラ・ピットのサウンドとステージのインパクトがダイレクトに押し寄せて来る。

特にフィナーレにかけてダフネが木に変身してゆく場面は圧巻。巨木の前に立つダフネ、その背景にはナチス・ドイツにまつわる様々な情景が映してダフネと同化させてゆく。ナチス集会の中央、ヒットラーが立つ位置にダフネが一致する場面に至っては、ナチスはダフネの生まれ変わりか?それとも人類の歴史をも超越する大自然の象徴か。ともかくダフネから底知れぬパワーを感じ取った。加えて素晴らしい演奏が情感を盛り上げてゆく。最後はR.シュトラウスの巨大な顔も映し出され、実に感慨深い。神話の時代からR.シュトラウスが生きた時代、さらには現代、未来永劫をダフネが見守っているような普遍性すら感じた。ハンブルクでコンビを組んできたコンヴィチュニとメッツマッハの息のあった展開も絶妙で、刺激的演出と素晴らしい演奏が生み出す圧倒的な陶酔感に浸った次第。さてアムステルダムは雨が降り続く天気で暖冬気味の模様。



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