2007.08.18 演劇『真夏の夜の夢』/ザルツブルク・フェスティバル | ||
William Shakespeare (1564-1616) Christian Weise, Regie Robert Hunger-Buehler, Theseus/Oberon Koproduktion mit dem Schauspielhaus Zuerich Premiere --- 今日は先ほどのアルミーダに引き続き、19時半からランデステアターにてシェークスピア「夏の夜の夢」プレミエを見た。シャウシュピールハウス・チューリヒとの共同プロダクションで、今日がその新演出初日となる。ちなみにチューリヒでの初日は今年9月13日。本公演はかなりの人気で開演前の会場では沢山のズーヘカルテで、余っているチケットが無いかと声を掛けられた。以前、ランデステアターで見たヴォイツェックは凶暴かつ刺激的なインパクトであったが、クリスティアン・ヴァイゼ演出の「夏の夜」は至ってメルヘンに満ちた至福のドラマ。 開演前の前口上にはパペットが登場し、観客の注目を浴びる。この時操り師は黒装束ではなく、普段着のまま。そして幕が開くと時代を現代に設定したドラマの世界となる。シンプルな空間に巨大なシャンデリアが天上から降りてくる。スワロフスキーのクリスタルガラスで出来た無数のボールで構成されており、内部から人が降りてきたり、中から妖精たちが現れたりする。このシャンデリアは幻想的な音楽とともにまさに夢の世界を象徴的に演出してゆく。そして職人たちはお笑い5人組でパロディックなパントパイムをはじめ、爆笑の連続。彼らが喜劇芝居を演じる時には、王、女王をはじめとする登場人物は客席側で観劇。このスタイルは6月新国立劇場でみたジョン・ケアード演出の「夏の夜の夢」と同じ趣向。 バビロンの夜に着想を得たという現代劇シェークスピアは時間を忘れるほどの面白さで、途中、一回に休憩を入れた3時間半に没頭させられた。プレミエということで演出チームもカーテンコールに登場。会場にはイエーダーマンのシモニシェクも来ており大喝采となった。さて充実のトリプルヘッダとなったが、明日帰国の途に着く。 |
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