2007.08.15 ムーティ&ウィーン・フィル/ザルツブルク・フェスティバル


SALZBURGER FESTSPIELE 2007

WIENER PHILHARMONIKER

Mittwoch, 15. August 2007, 11.00 Uhr
Grosses Festspielhaus

Hector Berlioz (1803-1869)
Symphonie fantastique op. 14
Reveries-Passions
Un bal
Scene aux champs
Marche au supplice
Songe d'une nuit du Sabbat

Hector Berlioz
Lelio ou Le Retour a la vie op. 14b
Monodrame lyrique avec orchestre, choeur et soli invisibles
Le pecheur
Choeur d'ombres
Chanson de brigands
Chant de bonheur
La harpe eolienne-Souvenirs
Fantaisie sur La tempete de Sahkespeare

Gerard Depardieu, Sprecher
Michael Schade, Tenor
Ludovic Tezier, Bariton
Konzertvereinigung Wiener Staatsopernchor
Thomas Lang, Choreinstudierung
Wiener Philharmoniker
Riccardo Muti, Dirigent

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今日は聖母マリアの被昇天祝日。11時からザルツブルク祝祭大劇場にてリッカルド・ムーティ指揮のウィーンフィルを聴いた。プログラムはベルリオーズ:幻想交響曲作品14とその続編「レリオ、あるいは生への回帰」作品14bの2曲。レリオ付き幻想は2002年東京の夏音楽祭にて小澤征爾&NJPによる演奏を聞いたことがあるるものの、滅多にレリオまで聴くことは出来ない。前半の幻想交響曲は貫禄あるムーティの指揮とウィーンフィルのスケール感漲る演奏に聞入った。コンサートマスターはヒンクとホーネックが揃う万全の体制。特にフィナーレはクライマックスで終わるというよりも、後半につながる余韻を残したエンディング。

そして後半のレリオ。ステージの下方全体が淡い青色の照明が漂い、うっすらと指揮者、オーケストラ、合唱が垣間見える。その照明カーテンの前面には俳優ジェラール・ドバルデューがレリオ役として語る。幻のような照明の中、フランス語の響きが渋い。ミヒャエル・シャーデのテノールとリュドヴィク・テジエのバリトン、ウィーン・シュターツオーパー合唱も加わった多彩なアンサンブルも素晴らしい。パノラマを見ているような臨場感とドラマチックなコンチェルタンテ風の展開に眼と耳が離せない。ベルリオーズの独白をオラトリオ的、劇的に体験する充実した2時間半だった。



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