2007.08.10 マルコン&C.シェーファー&ヴェニス・バロック/ザルツブルク・フェスティバル | ||
Antonio Vivaldi (1678-1741) Antonio Vivaldi Georg Friedrich Haendel (1685-1759) Antonio Vivaldi Georg Friedrich Haendel Antonio Vivaldi Antonio Vivaldi Pause Giovanni Battista Pergolesi (1710-1736) Christine Schaefer, Sopran Orchestra Barocca di Venezia Andrea Marcon, Dirigent --- 今日は21時からモーツァルト劇場にてアンドレア・マルコン指揮のオーケストラ・バロッカ・ディ・ヴェネチア(ヴェニス・バロック・オーケストラ)を聴いた。当初は19時30からドームで演奏される予定であったが、技術上の問題からモーツァルト劇場に変更された。さらにエリーナ・ガランチャがアンドレアス・ショルに変更。何と直前になってからアンナ・ネトレプコがクリスチーネ・シェーファーに変わった。チケットは今年早々に届いていたが、モーツァルト劇場の席番のチケットと交換するため、返送するなど何かと手間がかかった演目。 さてマルコン率いるアンサンブルはオペラシティで聴いた「アンドロメダ・リベラータ」の素晴らしさから、今回のヴィヴァルディなど期待が高まる。冒頭はヴィヴァルディの弦楽と通奏低音のための協奏曲RV.114と146。ビオンディはチェンバロを立ったまま弾きながらの指揮で、ヴァイオリンとヴィオラも立って演奏を行う。右手にリュート、チェロ、コントラバスを配したレイアウトで、艶やかで軽快な響きが劇場を舞う。 そしてシェーファーが歌うヘンデル「ジューリオ・チェーザレ」からクレオパトラのアリア。マリリン・モンローのようなヘアスタイルと華麗なドレスも冴えていて、彼女のソプラノに魅了された。ヴィヴァルディのリュートのための協奏曲では、リュートの音量に対してホールの大きさがデメリットととなるが、次第に絶妙なリュートに会場が求心していく素晴らしさとなった。そしてシェーファーによるヘンデル「アルチーナ」から「青ざめた亡霊」に聞き入った。さらにヴィヴァルディのチェロと弦楽と通奏低音のための協奏曲が続く。目が回るようなチェロのテクニックにヴィヴァルディが驚喜したかのような作品。そしてカウンターテナーのショルが歌うヴィヴァルディのカンタータ「やめておくれ、もうやめて」RV684が前半のフィナーレとなる。レチタティーヴォとアリアが交互に歌われ実にオペラティック。ショルは指揮者のラインよりも前へと進み、観客に語りかけるような臨場感と表情であった。 以上多彩な前半に対して、後半はジョバンニ・バティスタ・ペルゴレージのスターバト・マーテルで、シェーファーとショルがともに歌う。先日のスカルラッティ音楽祭レクチャーでも話題にあがったペルゴレージはドメーニコ・スカルラッティと同じくナポリ楽派。その劇的な音楽は二人の名歌手達によってさらに風格とドラマチックさを湛えた演奏となった。休憩を含めてほぼ2時間充実した内容だった。 |
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