2007.01.17 ピエール・ブーレーズ指揮ベルリン・シュターツカペレ/コンツェルトハウス


SINFONIEKONZERT
staaskapelle berlin
staatsoper unter den linden

Mi 17/JAN 2007/ KONZERTHAUS BERLIN

DIRIGNET PIERRE BOULEZ
ALT VIOLETA URMANA

DAMEN DES STAATSOPERNCHORES
AURELIUS SAEGERKNABEN, CALW
EINSTUDIERUNG EBERHARD FRIEDRICH

STAATSKAPELLE BERLIN

GUSTAV MAHLER 1860-1911
Sinfonie Nr.3 d-Moll

I. Kraeftig, entschieden
II. Tempo di Menuetto, sehr maessig
III. Comodo. Scherzando, ohne Hast
IV. Sehr langsam, misterioso
V. Lustig im Tempo und keck im Ausdruck
VI. Langsam, ruhevoll, empfunden

-----

今日はベルリン・コンツェルトハウスにてピエール・ブーレーズ指揮のベルリン・シュターツカペレを聞いた。プログラムはマーラー交響曲3番二短調。アルトはヴィオレッタ・ウルマーナで、シュターツオーパー女声合唱とアウレリウス少年合唱が加わる。ブーレーズのマーラーはロンドン響との6番、ウィーンフィルとの2番と3番が圧巻だっただけに、シュターツカペレとの3番も大いに期待される。今回の演奏はフェストターゲのマーラー・チクルスに先駆けて行われるものであり、3番に関しては、昨日16日と今日17日の2回。ちなみに昨日はフィルハーモニーで、今日はコンツェルトハウスと会場が異なる。フィルハーモニーの開放的な音抜けの良さに対して、コンツェルトハウスはムジークフェラインと同様に深い響きの臨場感が素晴らしい。

1楽章の冒頭から、レンスポンスの良いアグレッシブさに驚かされた。加えてブーレーズの巧みなドライヴによって、シュターツカペレの重厚なサウンドがマーラーを広大な境地へと導く。まずもって低弦の強靭さが底辺をしっかりと支え、中高域を柔軟に響かせてゆく。シュターツカペレから多彩なアンサンブルを引出して大自然を彷彿とさせるパノラマを描いた。ほぼ35分の1楽章を終えたところで合唱とウルマーナが登場する。オルガン左バルコニに女声合唱、右側に少年合唱、いずれも3列で並ぶ。ウルマーナは指揮者の正面左手。2楽章では木管の多彩な音色と楽しいアンサンブルに酔った。

3楽章ではホルン・ソロが音程を外したが、全てを包み込むサウンドにが別天地へと誘う。4楽章の合唱も素晴らしく響きわたり、そしてウルマーナのソロに聞き入る。フィナーレではスケールの大きな展開が感動のうねりを生み出した。ブーレーズのマーラーはやはり圧倒的だった。席は2階正面ブロックを選んで正解。シュターツカペレの壮観さとともに伸び上がるサウンドを実感した。1時間45分の充実さに満足した。明日はブーレーズ&シュターツカペレがケルンでマーラーの6番を演奏する。今日のベストシートが43ユーロと安いのに対してケルンでは100ユーロくらいと高め。なおフェストターゲではブーレーズが2,3,4,6,8番を振り、バレンボイムが1,5,9番と「大地の歌」を振る。さて1月中旬にも関わらずベルリンも暖冬で日本よりも暖かい。



[HOME]