2006.07.30 ガラ・マチネ/ハーディング&ウィーンフィル/ザルツブルク

 

 

SALZBURGER FESTSPIELE 2006

GALA-MATINEE

Sonntag, 30. Juli 2006, 11.00 Uhr

Felsenreitschule

 

Wolfgang Amadeus Mozart (1756-1791)

 

aus Don Giovanni KV 527

 

Ouvertuere

 

>>Madamina, il catalogo e questo<<

Arie des Leporello

Rene Pape

 

>>Dalla sua pace<<

Arie des Don Ottavio

Michael Schade

 

aus Mitridate, re di Ponto KV 87

 

>>Nel grave tormento<<

Arie der Aspasia

Patricia Petibon

 

aus La clemenza di Tito KV 621

>>Se all'impero, amici Dei<<

Arie des Tito

Michael Schade

 

>>Parto, ma tu ben mio<<

Arie des Sesto

Magdalena Kozena

 

aus Cosi fan tutte KV 588

>>Rivolgete a lui lo sguardo<< KV 584

Arie des Guglielmo

Thomas Hampson

 

Pause

 

aus Idomeneo KV 366

 

Ouvertuere

 

>>Se il padre perdei<<

Arie der Ilia

Ekaterina Siurina

 

>>S'io non moro a questi accenti<<

Duett Idamante - Ilia

Magdalena Kozena, Ekaterina Siurina

 

>>D'Oreste, d'Aiace<<

Arie der Elettra

Anna Netrebko

 

Symphonie D-Dur KV 504

Prager Symphonie

I.   Adagio - Allegro

II.  Andante

III. Presto

 

Dirigent

Daniel Harding

 

Sopran

Anna Netrebko

Patricia Petibon

Ekaterina Siurina

 

Mezzosopran

Magdalena Kozena

 

Tenor

Michael Schade

 

Bariton

Thomas Hampson

 

Bass

Rene Pape

 

Wiener Philharmoniker

Cembalo (Continuo) Anton Holzapfel

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今日はクーフシュタイン駅8:16発のOECでザルツブルクに移動。9:30に到着した。まずはクラウン・プラザに手荷物を預け、11時からのガラ・マチネーを聞き、ゆっくりとしてからチェックインする。朝はさすがに爽やかで、ミラベルを経て川沿いの最短ルートを歩く。

 

さて<a href="http://www.salzburgfestival.at/spielplan_werk.php?lang=1&id=3815&sommerflag=1

">本日のガラ・マチネー</a>は1回のみの公演で、特別な招待が大半を占め、パトロンですらチケット入手が困難な演目。ともかくフィガロ以上に競争率が高く、日本人の方は見かけなかった。キャストには凄い面々が登場する。ソプラノではアンナ・ネトレプコを筆頭に若手のパトリシア・ペティボン、エカテリーナ・シュリーナ、メゾはマグダレーナ・コジェナー、テノールはミヒャエル・シャーデ、バリトンはトーマス・ハンプソン、バスはルネ・パーペ。指揮はダニエル・ハーディングでウィーンフィルが演奏。コンサートマスターはヒンクで隣はシュトイデ。

 

会場はライブ放送のアナウンスが同時中継されている。演奏曲目ごとに客席がライトアップされて、豪華絢爛さは昨年のトラヴィアータ初日を思わせる。TVカメラも客席の随所に入り、ステージ左右の植木の陰にまでTVカメラが隠れている。ステージ上だけでも5台のカメラがいた。

 

プログラム前半はドン・ジョバンニ序曲で始まり、パーペとシャーデがそれぞれアリアを歌う。続いて、ペティボンがミトリダーテからのアリア、シャーデとコジェナーがそれぞれ皇帝ティートからのアリア、ハンプソンがコジ・ファン・トゥッテのアリアで前半を閉める。後半はイドメネオのみに絞って、序曲、シュリーナ、コジェナーとシュリーナのデュオ、そしてネトレプコがアリアの部を閉める。そのあとプラハ交響曲が演奏されるというユニークな趣向。ステージ背景中央にはルーチョ・シッラのセットのひとつ大きな凱旋門があって、視覚的にも臨場感を高めている。

 

ハーディングの指揮はさすがにウィーンフィルと息のあった演奏を展開。加えてソリスト達を引きたてる見事さ。パーペの貫禄に圧倒され、シャーデの輝かしいテノール、特にチェンバロの響きと宙を舞うような軽やかなピアニッシモに驚かされた。コジェナーの素晴らしさに納得し、そして最も際立ったのはネトレプコ。柴色のロングドレス姿で華麗かつ豪快に歌うエレットラに会場は騒然とした狂喜に沸き立った。やはり彼女は只者ではない。人気以上の実力を持った大スターであることを改めて思い知らされた。以上のように余りにも凄いアリアの連続に圧倒されまくった次第。ガラという豪華絢爛の次元を遥かに超越した凄さだった。それゆえにこの後に演奏された交響曲プラハが色あせるほど。それでも次世代を担うハーディング、さすがにウィーンフィルから極上の音楽を導き出した。



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