Opernhaus
Zuerich
PARSIFAL
Ein
Buehnenweihfestspiel in drei Aufzuegen
von
Richard Wagner
Dichtung
vom Komponisten
Musikalische
Leitung, Hans Graf
Inszenierung
Hans Hollman
Speilleitung,
Gudrun Hartmann
Buehnenbild,
Hans Hoffer
Kostueme,
Dirk von Bodisco
Lichtgestaltung,
Juergen Hoffmann
Chor,
Juerg Haemmerli, Ernst Raffelsberger
Amfortas,
Thomas Hampson
Titurel,
Reinhard Mayr
Gurnemanz,
Hans Tschammer
Parsifal,
Jonas Kaufmann
Klingsor,
Rolf Haunstein
Kundry,
Cornelia Kallisch
Gralstritter,
Miroslav Christoff, Reinhard Mayr
Knappen,
Sen Guo, Katharina Peetz,
Jeffery
Krueger, Bogusfaw Bidzinski
Blumenmaedchen,
Sandra Trattnigg, Liuba Chuchrova,
Katharina
Peetz, Sen Guo, Christiane Kohl, Irene Friedli
Stimme
aus der Hoehe, Kismara Pessatti
Verstoerter
Knappe, Christoph Herren
Verzweifelter
Knappe, Thomas von Gruenigen
Chor
des Opernhauses Zuerich
Zusatzchor
Opernhaus Zuerich
Statistenverein
am Opernhaus Zuerich
Orchester
der Oper Zuerich
Samstag, 15. April 2006
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今日4/15はパリ・オーステリッツに7時半に到着。リヨン駅まで歩き、ここからバスで再びCDGに移動。スイスエアーでチューリヒに飛んだ。何故、夜行列車だったかは、今日の演目パルジファルが17時開演であるため。夜開演の演目であれば、トゥールーズでゆっくりと出来たのであるが。さて昨年はバレンボイム&フェストターゲでのパルジファルがとても素晴らしかった。日程をアレンジすれば、再び見ることが出来るが、今回は未だ見ていないハンス・ホルマン演出を見ることにした。イースターの時期、あちらこちらでパルジファルが上演されており、選択が悩ましい。
さてホルマン演出のパルジファルは簡素なステージを上手く使い、変幻する照明とともにオブジェ画像を巧みに使用するアプローチ。第1幕と第3幕の冒頭は幕に描かれたT字の赤いスリット状の光線が印象的で、ドラマにおける登場人物たちも幻のように現れては消えてゆく。ステージは平面をベースにしながらも、人物たちを高さ方向に上下させて、広い空間を意識させる。聖堂に向けての場面転換も長方形に描かれた長方形がタイムトンネル状変化していき、時空間を感じさせる。このときのアンサンブルも重低音を強調し、すごい迫力となる。また第2幕ではクリングゾルが操る巨大な円形上の鏡がインパクトを放つ。ドラマの緊迫感とともに、多数のレーザー光線が空間を走る。花の乙女たちも鮮やかに登場し、空間に描かれた色とりどりのモザイク模様とともに妖艶な世界を描いていく。
また1幕ではWASSER(水)の文字がステージ背面に描かれ、2幕ではBLUT(血)、3幕ではQUELL(泉)が象徴的に描かれているのも面白い。特に3幕ではステージ中央に祭壇を象徴するかのように透明なガラス上の水槽に水が湛えられ、クンドリーがその水でパルジファルの足を清める。このときからステージ天上からオーラのような照明が神秘の世界を描く。斯くのようにシンプルなステージがドラマに集中させて聖金曜日の音楽では非常な感動に導いた。
キャストでは、グルネマンツが当初予定されていたマッティ・サルミネンとラースロー・ポルガーのダブルキャストがハンス・チャマーのシングルキャストに変更されたが、チャマーの深く感動的なグルネマンツは素晴らしかった。ほかは当初予定通りで、トーマス・ハンプソンが迫真のアンフォルタスを演じた。以前バーデン・バーデンで見たときよりも遥かに素晴らしい。ジョナス・カウフマンのパルジファル、チューリヒでは馴染みのカリッシュのクンドリーと安定したキャスティングだった。
ハンス・グラーフに導かれたアンサンブルも極めて荘厳で重厚な響きを作り出してゆく。オペルン・チューリヒの響きと相乗して、非常に充実したワーグナーが展開し、全く時間を感じさせない集中度だった。
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