Bayerische Staatsoper
Donnerstag, 16 Maerz 2006
Neuinszenierung
Der
fliegende Hollaender
Romantische Oper in drei
Aufzuegen
von
Richard Wagner
Koproduktion der Bayerischen
Staatsoper mit dem Bolschoi Theater, Moskau
Musikalische Leitung;
Adam Fischer
Inszenierung: Peter Konwitschny
Buehne und Kostueme:
Johannes Leiacker
Licht: Michael Bauer
Produktionsdramaturgie: Werner Hintze
Choere: Andres Maspero
Daland: Matti Salminen
Senta: Anja Kampe
Erik:
Stephen Gould
Mary:
Heike Groetzinger
Der
Steuermann: Kevin Conners
Der
Hollaender: Juha Uusitalo
Ein Engel: Christina Polzin
Das
Bayerische Staatsorchester
Der
Chor de Bayerischen
Staatsoper
Die
Statisterie der Bayerischen
Staatsoper
Nationaltheater Muenchen
Beginn 19.30 Uhr
Ende ca 22.10 Uhr
keine Pause
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今日はバイエル州立歌劇場にてワーグナー「さまよえるオランダ人」を見た。コンヴィチュニー新演出の写真が劇場横に掲げられており、開演前からその斬新なステージに期待感が高まる。オンライン予約した席はパルケット1列目左側で、アダム・フィッシャーの指揮を見ながら至近距離の臨場感に浸ることができた。
さて、1幕は荒波の海を背景とした比較的オーソドックスな展開。ウーシタロ演じるオランダ人はタバコをふかせながら海賊のような風貌が独特のキャラクターを放つ。サルミネンのダーラントもさすがに素晴らしい歌いぶり。途中、ゼンタをイメージしたダンサーが現れ、オランダ人と戯れる場面がアクセントとなって、コンヴィチュニーらしい展開に目が離せない。
幕が一度閉じて再び開いた2幕はフィットネス・クラブといった設定で、カラフルなウェアの女性たちがトレーニングの自転車を回している。糸車を車輪に置き換えた発想は音楽とぴったりと合っていて、とてもリズミカルだ。ゼンタはオランダ人の絵画を持ってトレーニングにやって来る。オランダ人のことを皆から馬鹿にされながらも自転車を回しながらオランダ人への思いを歌う。マリーはジムのコーチといった設定で、脈拍を測ったり、スポーツ・ドリンクを配ったりしている。斯くの様にドラマを日常に置き換えて、見るものを没頭させていく。
3幕では再び暗い照明に戻り、歌を歌い踊る場面、一方、幽霊船の船乗りたちは静まり返っているのが強調される。さて、幕切れのゼンタ、彼女は歌い終えると同時に、ガソリンの入ったドラム缶を倒して、これに蝋燭の火をつけた。瞬時に閃光を放って大爆発となった。この眩しさに目が真っ暗となってしまったが、同時に白い煙幕がステージを覆う。ここでオーケストラは演奏をストップし、暗闇の中、ステージ背後から残りのオーケストラ演奏をテープ再生で微かに奏でる。程なく明るくなると、全員が亡霊のように背列しているという幕切れ。非常に刺激的なエンディングであったが、途中、コンヴィチュニーらしい手のん込んだ演出も散りばめられており、オランダ人のイメージを一新するかのような展開はさすがに面白かった。アダム・フィッシャーの指揮もオーケストラを盛り上げて、歌手たち、ユハ・ウーシタロのオランダ人をはじめ、とりわけアニア・カンペのゼンタは凄い迫力だった。長い大喝采に観客も大いに満足した。
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