2005/08/13 ムーティ&ウィーンフィル/ザルツブルク祝祭大劇場

 

 

SALZBURGER FESTSPIELE 2005

RICCARDO MUTI

WIENER PHILHARMONIKER

Samstag, 13. August 2005, 11.00 Uhr

Grosses Festspielhaus

 

Goffredo Petrassi (1904-2003)

Coro di morti

Madrigale drammatico (1940/41)

fuer Maennerstimmen, drei Klaviere,

Blechblaeser, Kontrabaesse und Schlagzeug

Text von Giacomo Leopardi

 

Johannes Brahms (1833-1897)

Schicksalslied op.54

fuer Chor und Orchester

Text von Friedrich Hoelderlin (aus Hyperion)

 

Pause

 

Ludwig van Beethoven (1770-1827)

Symphonie Nr. 5 c-Moll op.67

I.  Allegro cn brio

II. Andante con moto

III.Allegro

IV. Allegro - Presto

 

Drigent

 Riccardo Muti

Klavier (Petrassi)

 Rainer Keuschnig

 Herbert Ruedisser

 Maria Prinz

Choreinstudierung

 Rupert Huber

 

Konzertvereiningung Wiener Staatsopernchor

Wiener Philharmoniker

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今日は11時からザルツブルク祝祭大劇場にてムーティ指揮のウィーンフィルを聞いた。プログラムは、ゴッフレード・ペトラッシのドラマティック・マドリガーレ「死の合唱」とブラームスの「運命の歌」作品54。後半はベートーヴェンの交響曲5番ハ短調作品67というユニークな構成となっている。

 

冒頭、ペトラッシの「死の合唱」は指揮者の前にピアノ3台、金管、パーカッション、ダブル・バスーンを配し、後方に合唱を含めた編成の作品。1940〜1941年に作曲されたもので、フレデリック・リューシュのダイアローグをテキストとしている。演奏はピアノの迫力と合唱から、断片的にオルフのカルミナ・ブラーナの響きに近いところもあり、総じて悲壮感漂うパッションを感じた。続くブラームスの「運命の歌」では弦を含めた編成となる。コンサートマスターはヒンクで隣りがシュトイデ。冒頭、ペトラッシでの暗さからブラームスの渋く荘重な響きへの変化が鮮やかに感じられる。素晴らしい弦の響きとともにブラームスの深みを感じた。

 

後半のベートーヴェン、拍手とともに登場したムーティは指揮台に上がった瞬間、間髪入れずに演奏を開始した。まだ拍手が鳴り止んでいなかったが、それほど気迫が漲っている。弦の流れと端正な響きが素晴らしく、木管、金管、パーカッションと呼応しあう様が絶妙で、まるでムジークフェラインで聴くような響きを感じる。2楽章は重厚なチェロのアンサンブルに乗って、フレーズが流れていく。終楽章でも端正な音楽がテンションを上げていくが、第1ヴァイオリンの駆け上がるフレーズもいとも鮮やかに流れていく。素晴らしいベートーヴェンだった。なお15日の演奏はORF、Oe1でライブされる。



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