2005/08/12 『アルチェステ』ボルトン&モーツァルテウム/ザルツブルク

 

SALZBURGER FESTSPIELE 2005

ALCESTE

Freitag, 12. August 2005, 19.00 Uhr

Residenzhof

 

Christoph Willibald Gluck (1714-1787)

ALCESTE

Tragedie-opera in drei akten (1776)

Text von Marie Francois Loius Grand Leblanc Roullet

 nach Ranieri de Calzabigi

In franzoesischer Sprache

Konzertante Auffuehrung

 

Dirigent, Ivor Bolton

Choreinstudierung, Alois Glassner

Studienleitung, Rchel Andrist

Cembalo, Luke Green

Inspizienz, Sabine Radermacher

 

Alceste, Anna Caterina Antonacci

Admete, Charles Workman

Evandre, Topi Lehtipuu

Ein Herold/ Hercule, Luca Pisaroni

Le Grand-Paretre / Apollo, Johan Reuter

Coryphee, Sandra Trattnigg

L'Oracle / Un Dieu Infernal, Mikahail Petrenko

 

Salzburger Bachchor

Mozarteum Orchester Salzburg

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今日は、ルツェルンからザルツブルクに戻る。午前中にパトロン向けのリハーサル(ムーティ&ウィーンフィル)があったが、今回は朝10:30からと早いため、パスせざるを得ない。よって移動は、ルツェルン8:35発のIRでチューリヒに9:25到着。さらに9:40発のECでザルツブルク到着は15:29となった。今日は終始快晴で明るい日差しが照り付け、草原が鮮やかに映えていた。

 

され19時からはレジデンツホーフにてグルックの歌劇「アルチェステ」演奏会形式を聞いた。ボルトン指揮のモーツァルテウム管弦楽団の演奏でパリ版(1776年)で上演された。よってフランス語上演となり、歌手ではアンナ・カテリーナ・アントナッチのアルセストが圧倒的な素晴らしさを聞かせる。彼女はシャトレでのトロイを始め、パリでの活躍が目覚しく、今日も、ボルトン&モーツァルテウムによる怒涛のアンサンブルと火花を飛ばしあうドラマチックさを披露した。アドメット王はチャーレス・ワークマンで、彼も端正な朗々と響き渡るテノールでレジデンツホーフを魅了する。主役2人以外のキャスト陣も充実しており、加えてザルツブルク・バロック合唱がドラマを重厚かつ多彩なものとしていた。ステージは先日のミトリダーテのセットを残して、その蛍光する背景をバックに歌手がステージ左右に配列し、演奏会形式とはいえ、臨場感豊かなドラマも演じてゆく。今日はパルケット最前列、指揮者の真後ろで見たが、歌手陣、合唱、オーケストラがボルトンの指揮を良く見て、求心力溢れるパノラマステージが展開した。グルックのオペラではやはり同じレジデンツホーフにて「トゥーリードのイフィゲニア」を見たことがあるが、あの時以上の興奮を味わえた。トランペットはレジデンツの建物の部屋からファンファーレとして響き、3幕の合唱は、一部が客席後方から歌い、サラウンド効果でスペクタクルさを盛り上げる場面もあった。先日のミンコフスキー&ルーブルにも迫る勢いのアンサンブルはとても痛快であった。それにしても、アントナッチとワークマンのドラマチックな展開が圧倒し、グルックのアルチェステとしては最高レベルの公演に接することが出来た。



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