SALZBURGER
FESTSPIELE 2005
KENT
NAGANO
DEUTSCHES
SYMPHONIE-ORCHESTER BERLIN
Samstag,
6. August 2005, 11.00 Uhr
Felsenreitschule
Gustav
Mahler (1860-1911)
Adagio
81910)
aus
der Symphonie Nr.10
Bernd
Alois Zimmermann (1918-1970)
>>Ich
wandte mich und sah an alles Unrecht,
das
geschah unter der Sonne<<
Ekklesiastische
Aktion fuer zwei Sprecher,
Bass-Solo
und Orchester (1970)
Pause
Anton
Bruckner (1824-1896)
Symphonie
Nr. 6 A-Dur
I.
Majestoso
II.
Adagio. Sehr feierlich
III.
Scherzo. Nicht schnell - Trio. Langsam
IV.
Finale. Bewegt, doch nicht zu schnell
Dirigent,
Kent Nagano
Sprecher
I, Christoph Bantzer
Sprecher
II, Dietrich Fischer-Dieskau
Bass,
Dietrich Henschel
Deutsches
Symphonie-Orchester Berlin
---
今日は11時からフェルゼンライトシューレにてケント・ナガノ&ベルリン・ドイツ交響楽団を聴いた。プログラム前半は、マーラーの交響曲10番からアダージョ、ツィンマーマンの2人の語りとバス独唱とオーケストラによる「聖職者の行い」から「自己を省みて、太陽の下での重圧を見る」という意味の作品。後半はブルックナーの交響曲6番。非常にユニークな構成となっているが、前半だけでほぼ70分を要し、休憩を入れて2時間40分近くに及ぶ充実度であった。
前半のマーラーではピアニッシモの限界かと思うほどの静寂で始まり、次第に悲痛な響きが大きなうねりとして、壮絶な世界を聞かせてゆく。続く、ツィンマーマンでは、フェルゼンライトシューレの大パノラマを積極的に活用した演奏が施される。3本のトロンボーンが中央、左右の壁面の小部屋に配置され、指揮者の左に、クリストフ・バンツァーの語り、右にディートリッヒ・フィッシャーディースカウの語り、そしてオーケストラ後方の正面上部にディートリッヒ・ヘンシェルのバスが配置する。多様な楽器編成と広大な空間に広がる音響が独特の効果を生み出す。フィッシャーディースカウの語りは、昨年のシュタットラー・カルテットで力強い貫禄が印象的であったが、今回は迫真に迫るようなリアリティを感じさせた。12音技法の独特な響きが瞑想させるような不思議さを覚える。フィナーレ近くになってケント・ナガノが指揮台に座り込み、横を向いて考えんでしまった。そして再び指揮台に立って、短いファンファーレでクライマックスとなった。実に奇抜な前半であったが、これだけでひとつのコンサートに匹敵する密度である。そして後半のブルックナー。これもまたフェルゼンライトシューレを大きく響かせる充実したもので、本日のマチネだけでずっしりとした重みを感じた。
|