2005/03/20
『カフェ・デッラ・ドメニカ』オーディトリウム・ディ・ミラノ

Il caffe della domenica
domenica 20 marzo 2005, ore 11.00

Voce recitante, Clara Galante
Pianoforte, Luisa Prayer
Violoncello, Luigi Piovano

Clara Schumann
Scherzo in Do minore op.14 per pianoforte
Johannes Brahms
Sonata in Mi minore op.38 per violoncello e pianoforte
Robert Schumann
Adagio e allegro in La bemolle maggiore
op. 70 per violoncello e pianoforte

( Letture dall'epistolario tra Johannes Brahms e Clara Schumann)

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3月20日はムーティ&ミラノ・スカラのヒンデミット「聖スザンナ」とコルギ「許された放蕩者」世界初演のチケットをゲットしていたが、3月始めに全公演がキャンセルされた。練習が十分に取れない為、延期する旨とのことであるが、聴くところによれば、ムーティとスカラは崩壊寸前とのこと。非常に興味深い演目に飛びついてしまったが、こういった演目はモルティエ体制となったパリかシュトゥットガルトなど先端を行く劇場で聴くべきと後悔せざるを得ない。既に魅力も実力も失せたムーティ&スカラを聴こうとしたのが間違いだった。一方、日程はミラノに焦点を合わせてホテルや航空券をセットしてしまっているので、ドタキャンによる日程変更は非常に面倒だし損失が大きい。フェニーチェのパルジファルならばミラノから往復して行けそうだが、チケットが入手不可能のようなので、諦めざるを得ない。せめて15時開演のシャイーのマタイ受難曲でも聴いて帰ることにした。

かくして、昨日のパルジファルの余韻が覚めやらぬ早朝6時テーゲルを飛び立ち、7時40分にベルガモ空港(オリオ・アル・セリオ)に到着した。ここから40分でミラノ中央駅に到着する。途中、ホテルにチェックインし、ドゥオモでトラムに乗換えてオーディトリウム・ディ・ミラノに向う。11時からカフェ・デッラ・ドメニカ(コーヒー付き日曜コンサート)を先ず聴く。入口でコーヒー券が配られ、地下のカフェで一休みしてからコンサートを楽しむといった趣向。演奏はクララ・ガレンテ嬢による朗読、ルイザ・プレイヤーのピアノ、ルイージ・ピオヴァーノのチェロによるもので、ブラームスがクララ・シューマンに当てた書蘭を始めとする朗読を織り交ぜながら進行した。プログラムはクララ・シューマンのピアノ曲、ヨハネス・ブラームスのチェロ・ソナタ、ロベルト・シューマンのチェロ作品といった当時の彼らの青春溢れる音楽が展開する。サンタ・チェチーリアのソロ・チェリストを務めるピオヴァーノはさすがに朗々と響くチェロを聞かせてくれ、まるでマリオ・ブルネッロを聴いているかのような素晴らしい演奏だった。休憩無しで12時半に終了した。



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