2004/10/15
『ジェロルシュタイン大公夫人』ミンコフスキ&ルーブル宮/シャトレ

La Grande-Duchesse de Gerolstein
Jacques Offenbach (1819-1880)
Opera-bouffe entrois actes et quatre tableaux
Livret de Henri Meilhac et Ludovic Halevy

Direction musicale, Marc Minkowski
Mise en scene et costumes, Laurent Pelly
Decors, Chantal Thomas
Choregraphie, Laura Scozzi
Adaptation des dialogues et dramaturgie, Agathe Melinand
Lumieres, Joel Adam
Collaboratrice aux costumes, Donate Marchand
Assistante aux decors, Isabelle Girard-Donnat
Maquillages, Suzanne Pisteur

La Grand-Duchesse, Felicity Lott
Wanda, Sandrine Piau
Fritz, Yann Beuron
Le Baron Puck, Franck Leguerinel
Le Prince Paul, Eric Huchet
Le General Boum, Francois Le Roux
Le Baron Grog, Boris Grappe
Nepomuc, Alain Gabriel
Iza, demoiselle d'honneur, Maryline Fallot
Olga, demoiselle d'honneur, Blandine Staskiewicz
Amelie, demoiselle d'honneur, Aurelia Legay
Charlotte, demoiselle d'honneur, Jennifer Tani
Le Notaire, Christophe Grapperon

Les Musiciens du Louvre-Grenoble
Choeur des Musiciens du Louvre
Chef de choeur, Christrophe Grapperon

15 octobre 2004 a 19 h 30
Chatelet
Theatre Musical de Paris
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今日はパリ・シャトレにてミンコフスキー指揮&ルーブル宮音楽隊によるオッフェンバック「ジェロルシュタイン大公夫人」を見る。ローラン・ペリーによる新演出はとても面白いものだった。1999年にガルニエで見たラモー「プラテー」も指揮、演奏、演出、照明、振付ともに今回のプロダクションと同じチームによるものだったことが思い起こされる。プラテーでは斬新奇抜なミュージカルタッチであったが、今回のジェロルシュタインもまた軽快な乗りの良さが抜群。

ステージは戦士達が酔っ払ってジェロルシュタインのキャンプで倒れている場面から始まる。次々を目が覚めてドタバタ喜劇となるが、簡素なキャンプに大きな絵画、大公夫人が座る螺旋階段の高台とした椅子、立体的な部屋など象徴的なデザインでステージにアクセントを付けている。

ブン大将をはじめとするキャスト達が爆笑のドラマを展開する。大公夫人を演じるフェリティシー・ロットも実に洒落た演技でコメディを盛り上げる。彼女は今年4月にロイヤルオペラで感動的なマルシャリンを演じたが、こういった滑稽な役も見事に巧みに歌い分ける。

ともかくオッフェンバックは天才的なコメディを作曲したものだが、これを最大限に活かしていたのはやはりミンコフスキー&ルーブル宮の演奏。ミンコフスキーがマーラー室内やモーツァルテウムを指揮する時とはまた違ったパリの香りを湛えながら機敏でエネルギッシュな躍動感は素晴らしい。さらに合唱とバレエもユーモア一杯の振付でステージを圧倒させる。兵士達のパントマイムもインスブルックでのローヴェリ演出「リナルド」に似ており、目を釘付けにされて大いに盛り上がった。

開演19時半、25分の休憩を1回入れて22時40分終演。4月末にシャトレを訪れた時は春うららかな陽気であったが、さすがに10月中旬ともなれば早くも冬を思わせる肌寒さとなっていた。



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