2004/08/10
ファリー・ヴィレッジ/アムステルダム・コンセルトヘボウ

ROBECO
ZOMERCONCERTEN
NATUURLIJK IN HET CONCERTGEBOUW
Dinstad 10 augustus 2004
Grote Zaal, 21.00 uur

Furry Village

Gerard Fahy, pipes, whistles, bouzouki
Mairin Fahy, fiddle, vocals
Yvonne Fahy, accordeon, percussie
Joe Higgins, drums
Chris Kelly, guitaar
Benny Hayes, keyboards, vocals
John Colohan, gitaar
John Lyons, bas vocals
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8月10日、アムステルダム2日目は曇り空で気温が下がった。ライッツェ周辺はとても落ち着いていて快適に過ごせる。午後からはかなりの雨が降る。ちょうどイギリスの方面にリング状となった低気圧があり、前線がヨーロッパじゅうに大雨を降らせている模様。運河の水が洪水とならないか心配したが大雨は免れた。ちなみに当夜のニュースではエッセンが大洪水に見舞われたとのこと。

さて夜9時開演のコンセルトヘボウは、クラシカルではなく、スコットランド出身のファリー・ヴィレッジというアイリッシュ系バンドによる演奏に行った。イギリスやアイルランドの18世紀の歌とダンスにエレクトリカル系をミックスした音楽で、古きアイリッシュ・フォークとフュージョン、ロックをコーディネイトした響きは居心地が良く、刺激に満ちた迫力を持っている。ヴァイオリンはエレクトリックが用いられ、アコースティックとしてはクラリネット、アコーディオン、ギター、アイルランドのバグパイプ、ドラムの民俗楽器、あとはシンセサイザー、エレクトリックギター、パーカッションという編成。

コンセルトヘボウのパルケット右ブロックの座席が外されていた。これは観客がアイリッシュ・ダンスやファリー・ダンスを自由に踊れるためのスペース。色彩鮮やかな照明とステージのダイナミックな演奏とで早くもコンセルトヘボウはロック会場と化した。観客にはアイリッシュ系の人々も沢山居られるようで、血が騒ぐのだろうか老若男女を問わず客席から次々とダンシングフロアーへ繰り出す。同じ列の左に座っている女の子は親に一緒に踊ろうと催促するが、親は動かない。結局、女の子一人フロアーへ飛び出していった。といった具合に、皆踊りたくなる魅力が充満している。さすがに皆、アイリッシュの作法が身に付いていて、音楽と見事にマッチ。中には全然ミスマッチの踊りもあって、中々見ていて面白い。

それにしてもクラシカル系でなくてもコンセルトヘボウの音響性能の威力には驚くが、熱気は益々フィーバーし、観客も大喜びとなる。この迫力はライブならではのもので、会場が一体となった盛り上がりは凄いの一言。とてもハッピーにしてくれたファリー・ヴィレッジというバンドにも感動を覚える。一応の終演は12時近くに及ぶ。ダンスに興じている観客からは未だ終わるなといった勢いで、このまま狂喜が何時終わるか分からないので、とりあえず会場を後にした。



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