2004/08/01
デイヴィッド・フリューワース/ザルツブルク音楽祭

SALABURGER FESTSPIELE 2004, SALZBURG DEBUT
DAVID FRUEHWIRTH
Sonntag, 1. August 2004, 16.00 Uhr
Mozarteum, Grosser Saal

Erich Wolfgang Korngold (1897-1957)
Gesang der Heliane
aus der Oper Das Wunder der Heliane (1927)

Hans Gal (1890-1987)
Sonate fuer Violine und Klavier D-Dur (1933)
I. Allegretto quasi andante
II. Scherzo
III.Largo con espressione-
Allegro poco sostenuto, ma non fuoco

William Walton (1902-1983)
Toccata fuer Violine und Klavier (1922/23)

Pause

Erich Wolfgang Korngold
Much Ado About Nothing
Suite fuer Violine und Klavier op.11
nach der Musik zu Shakespeares Schauspiel
I. Maedchen im Brautgemach
II. Marsch der Wache
III.Gartenszene
IV. Mummenschanz

Ernst Krenek (1900-1991)
Sonate fuer Violine und Klavier op.3 (1919)
I. Allegro ma non troppo
II. Adagio
III.Vivace ma non troppo
IV. Allegro con variazioni

Violine, David Fruehwirth
Klavier, Henri Sigfridsson

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モーツァルトマチネ終了後は、会場で出あった友達とシェラトンのガーデンレストランでゆっくりとランチを。爽やかな風にはイタリアのワインがとても良くあいます。しかし16時からは2つ目のコンサートがあるため、15時過ぎにはホテルへ戻ってから再びモーツァルテウムへ。

ザルツブルク・デビューとして登場するのはザルツブルク生まれのデイヴィッド・フリューワース。ピアノはフィンランド出身のヘンリ・ジークフリートソンで、2人のデュオにより、1900年代に活躍したエーリッヒ・コルンゴルト、ハンス・ガル、ウィリアム・ウォルトン、エルンスト・クレネックらのヴァイオリンとピアノのための作品が演奏。いずれも後期ロマン派の香り豊かな作品に焦点が当てられており、特にコルンゴルトは「死の都」のザルツブルク上演とあわせて、今回のフェスティバルにおける一つのポイントをなしています。ちなみに祝祭小劇場のロビーではコルンゴルトの足跡を写真で紹介されており、音楽祭イヴェントとして講演会も開催されています。

プログラム解説によれば、4人の作曲家のうち3人はオーストリア出身、うち2人はアメリカへ、ひとりは英国へ移住している点に注目しており、彼らの音楽もまた詩情の豊かさに共通点があることを示唆しています。実際に演奏された、コルンゴルトの歌劇「エリアーネの奇跡」からの歌はとても美しい作品で1707年製のストラディヴァリの艶やかさとあいまって極上の響きでした。

ガルのソナタにおけるスケルツォの鮮やかさ、ウォルトンの荘重な響きなどかなり手応えのある前半でした。後半もコルンゴルトのシェークスピアから取られた描写の数々。映画音楽に長けたコルンゴルトらしい表現力に魅了されてしまいました。フィナーレはクレネックの重量感あふれる大ソナタ。2時間をはるかに越える内容ののち、クライスラーなどのアンコールが2曲演奏されて大喝采となりました。

今日は天気が安定しておらず終演後は豪雨の夕立となり、モーツァルテウムに釘付けとなりました。とはいえあと30分ほどで「キング・アーサー」が始まってしまうため、このまま待っていてもしょうがないので、雨の中を走ってホテル・ザッハーへ駆け込みました。ここで傘を貸してもらい、劇場へ向うものの、タキシードを着たままのずぶ濡れ状態。開演までに乾いて欲しいものです。以前もこのようなことがあったので、夕立にはくれぐれもご用心を。



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