Innsbrucker Festwochen der Alten Musik 2003



AUS MONTEVERDIS MADRIGALBUECHERN

Mittwoch, 13.August 2003, 20 Uhr
Spanischer Saal, Scholoss Ambras

Concerto Italiano

Anna Simboli, Monica Piccinini (Sopran)
Alessandro Carmignani (Falsetto)
Luigi Pagliarini, Vincenzo Di Donato, Gianluca Ferrarini (Tenor)
Sergio Foresti (Bass)
Loredana Gintoli (Harfe)
Graig Marchitelli (Theorbe)
Rinaldo Alessandrini (Leitung und Cembalo)


Claudio Monteverdi (1567 - 1643)
Aus dem II. Madrigalbuch, 1590: Non me grave il mori-re;
adus dem IV. Madrigalbuch, 1603: Anima dolorosa che vivendo,
Voi pur da me partite;
aus dem V. Madrigalbuch, 1605: Cruda Amarilli,
che col nome ancora, Troppo ben puo questo tiranno, Amore,
O Mirtillo, Mirtillo, anima mia E cosi, a poco a poco;
aus dem VI. Madrigalbuch, 1614: Ohime il bel viso,
Zefiro torna

Luca Marenzio (1553 od. 1554 - 1599)
Aus dem I. Madrigalbuch, 1581: Per due coralli;
aus dem II. Madrigalbuch, 1584: Satiati Amor, Vaghi e lieti fanciulli;
aus dem V. Madrigalbuch, 1585: Basciami mille volte;
aus dem VI. Madrigalbuch, 1594: Udite lagrimosi spiriti dAverno, O verdi selve, o dolci fonti e rivi

Girolamo Frescobaldi (1583 - 1643)
Aus dem I. Toccatenbuch, 1637: Cento Partite sopra Passacagli

Luzzasco Luzzaschi (um 1545 - 1607)
Aus dem V. Madrigalbuch, 1595: Ahi, cruda sorte mia,
Lungi da te cor mio;
aus dem VI. Madrigalbuch, 1596: Itene mi querele




・インスブルックの日中はザルツよりも暑いものの、夜はザルツよりも冷え込んでくるようです。朝ちょうど目が覚めると、外の山々はモルゲンロートに輝いていました。時間とともに明るく照らされ、麓に広がる街並みにも日が差してくる様はとても美しいものでした。さて今日はコンサートが1本だけなのでゆっくり出来ました。午前中は散歩とチロル州立博物館を見学することに。ちょうど「セザンヌからピカソまで」というタイトルのもとヨーロッパ近代展が催されていました。ココシュカやカンディンスキーなども多数展示され、見ごたえたっぷりでした。博物館の通常展示品も見て回りましたが、ちょうどウィーンの美術史美術館並みの充実度で、各時代の絵画など美術品を見て回るのに大分時間がかかりました。ともかく外は強烈な猛暑ですが、美術館内はとても快適でした。



・さて今日のコンサートはリナルド・アレッサンドリーニ率いるコンチェルト・イタリアーノによるマドリガル集でした。会場はインスブルック郊外にあるアンブラス城のスペイン・ホール。夕刻6時くらいにタクシーで向うことにしました。街中はまだ強烈な日差しでしたが、郊外の高台は次第に涼しくなってきました。城壁に入ると白亜のアンブラス城が立派で、その下部にシューボックスタイプのスペインホールが隣接。時間があるので城内の公園などを散歩していると、大きな孔雀が鳩のように足元を通り過ぎていきました。森や花園などもあり閑静な佇まいがリラックスさせてくれます。

スペインホールの窓はステンドグラスになっており、外から見ると修道院風。内部は黄金色に輝く広間で天井や壁の絵が美しいものでした。ホール中央にステージを組み、左右に客席を並べたレイアウトが取られていました。開演前は英語とドイツ語によりアレッサンドリーニへのインタビュー解説がありました。モンテヴェルディ、マレンツィオ、ルツァスキにいたる変遷など簡単ながら興味深いものでした。

指揮者アレッサンドリーニの手前には1755年ダニエル・ヨハネス・ダルケン作のチェンバロが置かれ、左にテオルボ、右にハープを配した単純なアンサンブルにソプラノ二人、ファルセット一人、テナー三人、バス一人のヴォーカルというシンプルさです。コンチェルト・イタリアーノといえば1998年11月19日オペラシティで素晴らしいモンテヴェルディ「アリアンナの嘆き」「タンクレディとクロリンダの戦い」が衝撃的に素晴らしかったのが忘れられません。今回は昨年のポリーニ・プロジェクトでも大いに話題となったモンテヴェルディやマレンツォのマドリガーレに、アレッサンドリーニのソロでフレスコバルディやルツァスコ・ルツァスキまで聴けるマニアックな選曲が嬉しいところでした。モンテヴェルディの深淵な響きにマレンツォの色彩感あふれる味わい深さに、ルツァスキのダイナミックな演奏は実に見事でした。少人数の歌手たちによるポリフォニーの織り成す響きはスペイン・ザールのライブな音響とあいまって至福のひと時でした。21時半頃に休憩が入り、外も暗くなり、ライトアップされた風景はまた格別でした。ちなみに今日は初日演奏ということでORFライブの収録もされていたようで、古城で聞くコンサートの醍醐味を放送でも聞いてみたいものです。帰りは街まで無料バスが出ていて、ヒルトンがある凱旋門で下車できて大変便利でした。




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