staatsoper unter den linden

lulu



Oper in einem Prolog und drei Akten nach den Tragoedien
Erdgeist und die Buechse der Pandora von Frank Wedekind
in der von Friedrich Cerha hergestellten Fassung von 1979
Musik von Alban Berg
Sonnabend 14. Juni 2003, 18.00 Uhr



Musikalische Leitung; Michael Gielen
Inszenierung und Buehnenbild; Peter Mussbach
Kostuem; Andrea Schmidt-Futterer
Licht; Konrad Lindenberg, Vera Dobroschke

Lulu; Christine Schaefer
Graefin Geschwitz; Rosemarie Lang
Theatergarderobiere, Gymnasiast, Groom; Simone Schroeder
Der Medizinalrat, Der Professor; Werner Rehm
Der Maler, Der Neger; Stephan Ruegamer
Dr. Schoen, Jack; Stephen West
ALWA, Dr. Schoens Sohn, Komponist; Fabrice Dalis
Schigolch; Rudolf Mazzola
Der Tierbaendiger, Der Athlet; Sten Byriel
Der Prinz, Der Kammerdiener, Der Marquis; Robert Woerle
Der Theaterdirektor, Der Bankier; Yi Yang
Eine Fuenfzehnjaehrige; Karen Rettinghaus
Ihre Mutter; Barbara Bornemann
Kunstgewerblerin; Sarah vander kemp
Journalist; Bernd Riedel
Ein Diener; Klaus Haeger
Der Polizeikommissaer; Mark Hermann
Ein Clown; Uwe Arnold



ムスバッハのルルはザルツブルク音楽祭との共同制作で、ザルツで1995年に初演された後、1997年にベルリン、1999年にザルツ再演というベストセラーです。いずれも見るチャンスがありませんでしたが、。今回ようやく見ることが出来ました。このプロダクションはミヒャエル・ギーレンの指揮とクリスティーネ・シェーファーのルルが揃うことが条件となっているようで、さすがに彼らの組み合わせの素晴らしさが十二分に伝わってきました。まずギーレンの指揮が切れ味が鋭く、しかもスコアに詰め込まれたから情報を整理していました。透明感を湛えた演奏もすっきりとした見通しとドラマのドロドロとした部分とがバランスしているといった感じです。ヴォツェックに聴かれるような冷徹さと心理の変化、ルルのエロティシズムなどなど。ムスバッハの幻想的でリアルな演出と合わせて聴く相乗効果は抜群でした。

ステージはシェーファーの顔をアップにした映像が映し出される手法がインパクトありました。劇中劇のコンセプトにより、舞台の中に劇場のカーテンと舞台を取り入れた趣向にも工夫が凝らされており、ちょうど2枚の鏡を向い合わせて劇中劇の中に劇中劇を写るようなステージの造りに興味が惹かれました。ウィーンのアイーダがパロディの中に心理劇を展開したコンヴィチュニーに対して、ムスバッハはステージのセットなど外枠から人物の心理をマッピングしていく手法の違いがあるなど興味深い比較ができたように思えます。それにしてもシェーファーは妖しい色気とともに透明なソプラノが素晴らしい限り。ステファン・ウェスト演じる切り裂きジャックは獰猛性とともに迫力があって、ルルが刺される場面での管弦楽の重圧感は強烈でした。ウィーンのデッカー演出は2幕物としての緊迫感が特徴でしたが、今日のツェルハ補筆の3幕物もギーレンの指揮でとても引き締まった内容でした。休憩を2回入れて開演6時の終演10でした。帰路、シュタット・ミッテ駅に向う途中のコンツェルトハウスもドイツ響のコンサートが終わったばかりのようでした。






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